YouTubeを始めて分かったチャンネル運営の5つのポイント(2,266字)
YouTubeチャンネルを始めてから、そろそろ半年が経つ。まだまだ初心者の域を出ないが、それでも、色々体験し、色んなことが分かってきた。そこで今回は、そんな経験知を5つのポイントに分けて紹介したい。これらを見れば、YouTubeの今、そしてその向こうにある「ネット」や「エンタメ」の今が、ちょっとは見えてくるかもしれない。
なお、これらのポイントは、これからYouTubeを始めてみようという方の参考になれば嬉しいので、無料で公開する。
その1「YouTubeのファンは人につく」
YouTubeのファンは、「内容」より「人」につくということが分かった。出演者のキャラクターが重視されるのだ。なぜかというと、それこそが映画やテレビなど他の映像メディアにはない要素だからだ。
映画もテレビも、お金をかけて作り込む。その分、特定のキャラクターを掘り下げるということがほとんどない。あってもそれはタレントのキャラであって、演出の施されたものだ。
しかしながらYouTubeでは、作り込まれていない(作り込めない)分、キャラクターに独特の生々しさが生まれる。動画自体が、創作というより一つのドキュメンタリーとなっていることが望まれる。それは、作る側にとっても手軽なために望ましい。そのため、キャラを前面に押し出した動画が主流になっているのだ。ぼくのチャンネルでも、出演者のキャラクターを前面に押し出すようにしている。制作しているディレクターが、積極的にカメラの前に立つようにしているのだ。
例えば、こんな動画を作った。
こういう、ある種のドキュメンタリーともいえる生々しい映像こそ、最もYouTube的なのである。
その2「機材の進化が日進月歩」
映像業界では今、機材の進化が激しい。きっかけは、2008年にキヤノンが「EOS 5D Mark II」というカメラを発売したことだ。この機種は、静止画用カメラでありながら、ハリウッド映画並みのクオリティを持った動画も撮れるということで、一大ブームを巻き起こした。それがきっかけで、業界の様相が一変した。これに追従するカメラがたくさん現れ、またその周辺機器も充実するようになったのだ。
例えば、FREEFRYというアメリカの会社が、MoVIという新しい形のスタビライザー(動画をぶれなくさせる機材)を製作した。この機材は、多くの映像作家を刺激し、例えばこんな作品が撮られたりした。
Newsies Medley ― One-Shot A Cappella Tribute in 4K! (BYU Vocal Point Cover)
他にも、機材をテーマにした動画は本当に多く、一大ジャンルを構築している。今、YouTubeを始めるなら、機材のティップスは欠かせない要素となるだろう。
その他の記事
アナログ三題(小寺信良) | |
ゴジラは「映画」だーー本多猪四郎を語るために欠かせなかった7つの課題(切通理作) | |
迂闊に「学んで」はいけない–甲野善紀技と術理 2017「内腕の発見」(甲野善紀) | |
働き方と過ごし方。人生の“幸福の総量”とは(本田雅一) | |
今週の動画「顔面へのジャブへの対応」(甲野善紀) | |
日本初の「星空保護区」で満喫する超脱力の日々(高城剛) | |
そろそろ中国の景気が悪くなってきた件について(やまもといちろう) | |
マジックキングダムが夢から目覚めるとき(高城剛) | |
私が古典とSFをお勧めする理由(名越康文) | |
『赤毛のアン』原書から、アイスクリームの話(茂木健一郎) | |
ネットも電気もない東アフリカのマダガスカルで享受する「圏外力」の楽しみ(高城剛) | |
「有休を使い切ったうえで生理休暇って、アリなんでしょうか?」(城繁幸) | |
宇野常寛特別インタビュー第4回「僕がもし小説を書くなら男3人同居ものにする!」(宇野常寛) | |
夜間飛行が卓球DVDを出すまでの一部始終(第3回)(夜間飛行編集部) | |
池上彰とは何者なのか 「自分の意見を言わないジャーナリズム」というありかた(津田大介) |