やまもといちろうメルマガ「人間迷路」より

本当に大切な仕事は一人にならなければできない

やまもといちろうメールマガジン「人間迷路」Vol.115<高度化するサイバー攻撃がもたらす危機と再びドローンについて語る回>2014年12月8日発行より

d1f7b72244ac11a859d6c3eeaf6a98e1_s

Q 【テキパキ仕事が終えられない】

35歳金融会社勤務です。日系金融→外資系金融→身体を壊して日系コンサル→日系金融という横滑り人生を送っています。バツイチです。

悩みがありまして、若いころは問題なくできたはずの仕事がなかなか手につかなくなってきました。離婚のショックと娘に会えない生活というのもあるんですが、まぁ、、僕が悪いんですが、人生を立て直すためにもどうやって仕事と向かい合うかを日々考えてしまう状態です。

(略)

この歳になりますと、他の同僚と違う何か有用な自分、それもスキルとは分離された何かが必要になってきまして、焦りばかり先に立ち、また後悔に苛まれることも多くて大変です。精神は割と頑健なんですけど、さすがに病気と離婚で弱気になってしまって。

普通の仕事は全部やって、自分がやるべき自分だけの仕事を築き上げ、それを武器にするためにもテキパキと仕事に向かえる自分を作りたいと思っているのですが、ぜひアドバイスをいただけないでしょうか。(35歳の地図さま)

 

A 【集中力の出し方と切り替え方】

分かります。

私も結構気が散るほうで、何事か始めないといけないってときに、なかなか手につかないということは日常的にあります。

性分的に、私は「夏休みの宿題は、夏休みに入ったとたんに終えようとする」傾向があり、仕事を残しておくのが凄いストレスに感じる人間です。なので、集中できなくて仕事が積み残されている状態だと、そわそわして、イライラすることはほぼ毎日感じているわけですね。

しかも、最近だとライフワークバランスじゃないけど、人生に「子育て」という時間割が必要になってきました。そうなると、仕事は効率的に終わらせなければいけないし、自分の趣味の時間を捻出しないとストレスが溜まるしで、結局、睡眠時間を削って、深夜に子供が寝た後仕事をしたり、相場見たり、ゲームしたり、酒飲んで考えたり、ツイッターで他人を煽ったり、原稿を書いたり、という生活になるわけであります。時間が圧倒的に足りません。

仕事に集中しないと、効率よくやるべきことは終わりません。そのためには、前提条件がいくつかあります。

1 2 3
やまもといちろう
個人投資家、作家。1973年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員を経て、情報法制研究所・事務局次長、上席研究員として、社会調査や統計分析にも従事。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わる一方、高齢社会研究や時事問題の状況調査も。日経ビジネス、文春オンライン、みんなの介護、こどものミライなど多くの媒体に執筆し「ネットビジネスの終わり(Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など著書多数。

その他の記事

そんなに「変」じゃなかった「変なホテル」(西田宗千佳)
コロナ渦で大きく変わってしまったシアトルの街(高城剛)
なぜ人は、がんばっている人の邪魔をしたくなるのか(名越康文)
「HiDPIで仕事」の悦楽(西田宗千佳)
人間の場合、集合知はかえって馬鹿になるのかもしれない(名越康文)
地味だが「独自色」が蘇った今年のCEATEC(西田宗千佳)
2020年の超私的なベストアルバム・ベストブック・ベストデジタル関連アクセサリー(高城剛)
子どもに「成功体験」を積ませることよりも、親の「しくじった話」が子どもの自己肯定感を育むってどういうこと?(平岩国泰)
「自分で本を選べない人」が増えている? 書店を楽しみとスリルの現場にするために必要なこと(鏡リュウジ)
Adobe Max Japan 2018で「新アプリ」について聞いてみた(西田宗千佳)
地域住民の生活が奪われるオーバーツーリズム問題(高城剛)
「けものフレンズ」を見てみたら/アマゾン・イキトスで出会った動物たち(川端裕人)
ゲームと物語のスイッチ(宇野常寛)
吉野彰さんノーベル化学賞に想う、リチウムイオン電池と現代デジタル製品(本田雅一)
変化が予測できない時代(本田雅一)
やまもといちろうのメールマガジン
「人間迷路」

[料金(税込)] 770円(税込)/ 月
[発行周期] 月4回前後+号外

ページのトップへ