<甲野善紀氏の新作DVD『甲野善紀 技と術理2014 内観からの展開』好評発売中!>
一つの動きに、二つの自分がいる。
技のすべてに内観が伴って来た……!!
武術研究者・甲野善紀の
新たな技と術理の世界!!
武術研究家・甲野善紀の最新の技と術理を追う人気シリーズ「甲野善紀 技と術理」の最新DVD『甲野善紀 技と術理2014――内観からの展開』好評発売中! テーマソングは須藤元気氏率いるWORLDORDER「PERMANENT REVOLUTION」!
→amazonで購入する
※甲野善紀氏からの第一信が読めるバックナンバーはこちらから →
第21号
第22号
第23号
第24号
第25号
第26号
第27号
第28号
第30号
第31号
<甲野善紀氏から田口慎也氏への手紙>
御手紙ありがとうございました。今回は田口さんの斬り込みというか、踏み込みの深さに、どう御返事したものかと考えてしまいました。そして、2日ほどした夜、私が四国で講習会を行なう時に世話人をしてもらっているM氏と、次の香川での講習会などの打ち合わせをするために電話をした時、事務的な話のあとにM氏が熱く語った『ピダハン』の話に強い衝撃を受けました。
「ピダハン」とは、田口さんもかすかに御存知だったようですが、南米のアマゾン川の支流の支流マイシ川の流域に暮らす先住民の一部族のことを言います。現在400人くらいの人数がいると言われていますが、その「ピダハン」の話す言語と生活習慣が、他に例を見ないほど特異なのです。
「ピダハン」には数を数える数詞もなければ、右と左の違いを表わす言葉も、色を表わす言葉もありません。手は手であり、右手と左手の違いは「この手と、もう一方の手」、あるいは「上流(川の)にある手」と「下流にある手」というふうに、その場の地形を元に区別するだけです。色も、赤は「それは血」、白は「それは見える」または「それは透ける」、緑が「いまのところ未熟」(これは果物に例えているのでしょう)、黒が「血は汚い」という間接表現で、色そのものを表わす言葉はないのです。
そして驚くべきことに、神も自分達の創世神話もありません。目に見えないこと、抽象的なことに関しては、それを表わす言葉も関心もありません。精霊的存在についてはよく語るようですが、それは「ピダハン」にとって「現実に見る」ものであり、架空の存在、想像上の産物ではないからでしょう。
また、この部族の特色を示す独特の装身具もなく、身体に刺青を入れたり、ペインティングをする事もないようです。ですから、現代的な短パンも「便利だから」と抵抗なく履き、ボートや銃も使うようですが、それを是非自分で作りたいとか、無ければ困るという思いを抱くことが、他の民族にくらべて驚くほどないようです。
そして、この「ピダハン」を紹介した本『ピダハン――言語本能を超える文化と世界観――』(みすず書房刊)の圧巻は、この本の著者であり、元々はピダハン語を身につけ、ここにキリスト教を広めようとしたD・L・エヴァレット氏が、「ピダハン」の人々の村で生活を共にし、言語を修得していく過程で、「ピダハン」の人々の価値観・世界観に感銘を受け、キリスト教の伝道師であったにも拘らず、その信仰を捨ててしまった事です。
その他の記事
|
もし朝日新聞社が年俸制で記者がばんばん転職する会社だったら(城繁幸) |
|
『もののあはれ』の実装は可能か(宇野常寛) |
|
実際やったら大変じゃん…子供スマホのフィルタリング(小寺信良) |
|
2020年の超私的なベストアルバム・ベストブック・ベストデジタル関連アクセサリー(高城剛) |
|
グルテンフリー食について個人的に思うこと(高城剛) |
|
富める中東の地で都市化と食生活を考える(高城剛) |
|
「ふたつの暦」を持って生きることの楽しみ(高城剛) |
|
CESで感じた「フランスと日本の差」(西田宗千佳) |
|
「自信が持てない」あなたへの「行」のススメ(名越康文) |
|
頑張らなくても失敗しないダイエット(本田雅一) |
|
週刊金融日記 第274号 <小池百合子氏の人気は恋愛工学の理論通り、安倍政権の支持率最低でアベノミクスは終焉か他>(藤沢数希) |
|
“迷惑系”が成立する、ぼくらが知らないYouTubeの世界(本田雅一) |
|
「完全ワイヤレスヘッドホン」に注目せよ!(西田宗千佳) |
|
勢いと熱が止まらないマレーシアの経済成長(高城剛) |
|
沖縄の長寿県からの転落で考える日本の未来(高城剛) |












