石田衣良ブックトーク『小説家と過ごす日曜日』より

付き合ってるのに身体にも触れてこない彼氏(25歳)はいったい何を考えているのでしょう

49ae47edc0e9e03008697dfd6b7f78c1_s

【Q】ちっとも手を出してこない彼氏にどうアプローチしたらいいですか?

つきあって半年の同い年(25歳)の彼氏がいるのですが、実はまだ一回もエッチがありません。どちらかというと彼からプッシュされてつきあうことになったのですが、いざつきあっても、まったくそういうことがありません(キスだけです)。いっしょに寝るときは抱きしめたり、腕枕してくれたりするのですが、それ以上がまるでありません。体にもふれてきません。

私のことが嫌いなのか、女性としての魅力がないからなのか。でも、普段はとても仲良しで私のことをとても大切にしてくれます。私もそんな彼が好きですし、だからこそ悩んでいます。彼は私の事が嫌いなのでしょうか。どうしたらいいかアドバイスをもらえたらうれしいです。

 

【A】ちゃんと「してあげる」といいんじゃないかな

なるほど、わかりました。これはあなたに女性としての魅力がないんじゃなくて、彼に男性としての自信がないんです。はっきりいいますが、あなたには男性経験がありますが、彼には女性経験があまりありません。たぶん、25歳で童貞なの。だから女の子がちょっと怖いんですよ。やりたい気持ちはすごくあるんだけど、最後の一線を越えられないんですね。なので、一度彼をお酒でベロンベロンに酔わせてください。そして彼に「なんでもいっていいんだよ」といって、童貞かどうか聞きだしたほうがいいですね。そのうえで「ちょっと待って。あなたは寝てるだけでいいから」といって口とかでちゃんとしてあげるといいと思うんです。

まずは、ふたりでいるときに「私としてはさみしく思っているし、あなたのこと好きだから、そろそろ体の関係があってもいいと思う」といったうえで、それとなく相手の女性経験のことを聞きだしてください。

その夜、「とりあえずお風呂に入ってみようか」「裸で寝てみようか」ということをためしてみて、「あなたのことがとても愛おしいので」といって口でしてあげるといいんじゃないかな(笑)。こういう草食系の男性は、自分の男性性に関して臆病で怖いところがあるので、「女性を満足させられないんじゃないか」という不安で手がだせないんだよね。そういうところは、女性が手助けしてあげないといけないんですね。

彼はいま25歳でしょう。そうするとものすごく高く壁が積み上がっているので、自分でその壁をなかなか破ることができません。だから、半年たってもセックスができないわけです。女の子のほうから手助けしてあげないと、この壁は一年で一枚ずつ厚くなっていくので、早いうちに壁をこわす努力をしたほうがいいと思います。あなたもちょっとがんばってみて。ただ、そのときに大事なのは「ただセックスがしたいのではなくて、あなたのことがすごく好きだからしたい」と男性に伝えること。

うーん。こういうの、昔は男性へのアドバイスだったんだけどなぁ。

 

石田衣良ブックトーク『小説家と過ごす日曜日』

2015年07月24日 Vol.002

今週の目次
────────────

00 PICK UP「付き合って半年も経つのにエッチが1度も……」
01 ショートショート「午前3時33分」
02 イラとマコトのダブルA面エッセイ〈2〉
03 IRA'S ワイドショー たっぷりコメンテーター
04 恋と仕事と社会のQ&A
05 編集後記
kinei大好きな本の世界を広げる新しいフィールドはないか?
この数年間ずっと考え、探し続けてきました。
今、ここにようやく新しい「なにか」が見つかりました。
本と創作の話、時代や社会の問題、恋や性の謎、プライベートの親密な相談……
ぼくがおもしろいと感じるすべてを投げこめるネットの個人誌です。
小説ありエッセイありトークありおまけに動画も配信する
石田衣良ブックトーク『小説家と過ごす日曜日』が、いよいよ始まります。
週末のリラックスタイムをひとりの小説家と過ごしてみませんか?
メールお待ちしています。
banner
http://yakan-hiko.com/ishidaira.html

石田衣良
1960年、東京都生まれ。 ‘84年成蹊大学卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターとして活躍。 ‘97年「池袋ウエストゲートパーク」で、第36回オール読物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。 ‘03年「4TEENフォーティーン」で第129回直木賞受賞。 ‘06年「眠れぬ真珠」で第13回島清恋愛文学賞受賞。 ‘13年「北斗 ある殺人者の回心」で第8回中央公論文芸賞受賞。 「アキハバラ@DEEP」「美丘」など著書多数。 最新刊「オネスティ」(集英社) 公式サイト http://ishidaira.com/

その他の記事

怒って相手から嫌われることのメリット(岩崎夏海)
年末企画:2019年度の「私的なベストガジェット」(高城剛)
「小学校プログラミング必修」の期待と誤解(小寺信良)
2021年のベストガジェットから考える新たなステージ(高城剛)
人間にとって自然な感情としての「差別」(甲野善紀)
週刊金融日記 第294号【怪物ビットコイン ~ハードフォークという富の複製、ビットコイン・ダイヤモンド誕生!時価総額1兆7000億円他】(藤沢数希)
東大卒のポーカープロに聞く「場を支配する力」(家入一真)
スターウォーズとレンズとウクライナ紛争(高城剛)
この時代に求められるのは免疫力を高め、頼らない「覚悟」を持つ事(高城剛)
幻の絶滅鳥類ドードーが「17世紀の日本に来ていた」という説は本当なのか(川端裕人)
「天才はなぜチビなのか」を考えてみる(名越康文)
元を正せば……という話(本田雅一)
週刊金融日記 第286号<日本で高額所得者がどれだけ税金を払うのか教えよう、衆院選は安倍vs小池の天下分け目の戦いへ他>(藤沢数希)
「芸能」こそが、暗黒の時代を乗り越えるための叡智であるーー感染症と演劇の未来(武田梵声)
『ぼくらの仮説が世界をつくる』書評ーかつて本には「飢え」を感じるような魅力があった(岩崎夏海)
石田衣良のメールマガジン
「石田衣良ブックトーク『小説家と過ごす日曜日』」

[料金(税込)] 880円(税込)/ 月
[発行周期] 月 2 回以上配信(メルマガは第 2・第 4 金曜日配信予定。映像は適宜配信)

ページのトップへ