甲野善紀
@shouseikan

甲野善紀メールマガジン「風の先、風の跡――ある武術研究者の日々の気づき」

今週の動画「払えない手」

甲野善紀メールマガジン「風の先、風の跡――ある武術研究者の日々の気づき」2015年8月17日 Vol.106「今週の動画」より

今回のメールマガジンでは「稽古録」に割ける字数が少なく、必然的に動画の種類も少ない。しかし、「飇拳」の働きを新たに見つけ、それが次々と展開していくなかで、今回の気付きは私としては記録しておきたいと思う。

なぜなら「飇拳」が、白井亨が言う赫機(ノビ)のような、何かレーザー光線のように相手を突き貫くようなものを発するという今までの感覚から、相手に直接触れる前手と体幹とを一体化させるようなものへと変化し始めているからである。そして、さらにこの文章を書くため動画を見ていて一つの気付きを得た。それは起こりの気配に関するものだったが、今まで自分の動きを撮影した動画は、一体どれほど見たかわからないほど見たが、今回ほど自分の動きを見ていて、その技の有効か有効でないかが見えたことは、ちょっと記憶にない。おそらく何か一つ自分の中で今までにはない感覚が出てきたのだろう。もちろん、この感覚も今後また変化してゆくことは間違いないと思うが、この時点で何に気付いたかを残しておきたいと思ったのである。

今回の動画は、すべて「払えない手」の動画で、撮影場所は京都の講習会が終わった後の、いつもの打ち上げで行く料理店の座敷。動画はまったく参考に撮ったもので、本来アップするつもりのなかったもの。内容は立ち技で、S氏相手にいつものように左手で行なっているもの。

そして、本来は左利きである私が珍しく右手で「払えない手」をやっている様子。

さらに……

(この続きは甲野善紀メールマガジン「風の先、風の跡――ある武術研究者の日々の気づき」2015年8月17日 Vol.106をご覧ください)

 

甲野善紀メールマガジン「風の先、風の跡――ある武術研究者の日々の気づき」

2015年8月17日 Vol.106
今週の目次

00 <発売開始!>新作DVD『甲野善紀 技と術理2015―重心側から動く』
01 稽古録<弓射が武術全体に与えている影響に目を開かされる>
02 松聲館日乗<多くの人の思いを代弁する詩人・銀色夏生女史>
03 特別企画 対談・『狭霧』と『日照雨』第2回
04風向問答
05この日の学校
<「文体」ができていく、ということ>
06 活動予定

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目次
1.甲野善紀の技
2.術理解説
高速で行う謙譲の美徳
・体当たり
・払えない手
・正面の対応
・切り落とし
・上下方向の謙譲の美徳
・霞抜き
・影抜き
・切り結び
・下段から裏交差への発剣
・槍のハネ払い

重心側から動く
・足技
・太刀奪り
・肘固め
・タックルを切る
・小手返し

内在化する術理と稽古法
・辰巳返し
・左右別人
・旋段の手
・火柱
・視覚情報入力遮断
・屏風座り
・人間鞠
・浮きをかける稽古法

3.【語り】自分が納得できる独自の生き方を

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甲野善紀
こうの・よしのり 1949年東京生まれ。武術研究家。武術を通じて「人間にとっての自然」を探求しようと、78年に松聲館道場を起こし、技と術理を研究。99年頃からは武術に限らず、さまざまなスポーツへの応用に成果を得る。介護や楽器演奏、教育などの分野からの関心も高い。著書『剣の精神誌』『古武術からの発想』、共著『身体から革命を起こす』など多数。

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