※高城未来研究所【Future Report】Vol.311(2017年6月2日発行)より
今週は東京にいます。
先週の冒頭で、春の渡米からステーキ等肉全般にハマり、瞬く間に激ヤセしてしまった、と書きましたら、多くの方々から「どうやったら、すぐに痩せられるんですか!?」と、ご質問を相当数頂戴しました。
もう夏も近いですし、この先、数週間で痩せられたら最高ですよね。
先にひとつだけコツをお教えしますと、これからの1週間すべての食事計画を立てて、その通りに実行することです。
食べた後に記録するのではなく、食べる前に1週間分決定しておくと、管理が容易になります。
僕は外食も多いのですが、体重をコントロールしたい時には伺う予定の店や想定メニューを事前に決定し、スケジュールに書き込むのです。
場当たり的に店やメニューを選んでいると、欲望に負けてしまいますからね。
先週、ちょっとだけお話しした反響に自分でも驚いていまして、夏前にダイエット本でも緊急出版したら売れるかもしれません。
肩書きは「ハイパービューティ・アドバイザー」で(笑)。
冗談はさておき、人間の身体は食べたもので構成される「入力」と、代謝や排泄等による「出力」のふたつの調整しかできません。
難しい名前のダイエット方法や、コミットメントするジムも、すべては「入力」と「出力」の管理をするに過ぎないのです。
ただし、個々の「体質」や「体調」によって、この「入力」と「出力」は異なります。
まず、いままで、もしくはいまでも大雑把に語られる「体質」は、遺伝子検査でSNIPsがわかるようになりましたので、どのように栄養を取ればいいのか、数字で客観視できるようになりました。
これにより、食事内容やビタミン、特にたんぱく質の量やタイミングを計ります。
また、現在の体調は、腸内環境とメチレーションから見ます。
腸内環境を調べ、持っている細菌の機能を理解することは何度かこのメールマガジンでもお伝えしましたが、今週はメチレーションにつきまして、もう少しお話ししたいと思います。
メチレーション(メチル化)は、体のほぼあらゆる場所の反応に関与しており、細胞の中で毎秒何億回と起こっています。
メチレーションの役割をざっと説明しますと、
遺伝子スイッチのON/OFF
解毒作用
神経伝達物質の合成(セロトニンやドーパミン等)
ホルモンの分泌や合成(エストロゲン)
免疫細胞の生産(T細胞、NK細胞)
DNAやRNAの合成や修復
エネルギー合成(CoQ10、カルチニン、ATP)
などで、メチレーションに不具合があれば、このような作用が人体でキチンと働きません。
いわば、遺伝子が「生まれ」だとすれば、メチレーションは「育ち」であり、現在は検査を通じて、自分のメチレーション回路がどこが詰まっていて、どのようにすれば、もっとエネルギーを得られるかが、理解できるようになりました。
僕らは、本当にいい時代に生まれましたよね。
しかし、残念ながらこのようにバイオロジカルに情報化された栄養学や運動方法、そしてダイエットに関する書籍を見かけることがほとんどありません。
それこそ、「バイオロジカル式ダイエット本」でも夏前に緊急出版したら、バカ売れするかもしれませんね。
もちろん、僕の名前で出版すると、胡散臭さ満点になってしまいますのでで、「情報栄養管理士・寺崎佑香」とか、それ風に名乗れば、絶対にバレないで話題になるででしょう(笑)。
こうやってネタばかり話して、締め切りを延してきました自分の最新医療に関する新刊は、今週ついに脱稿しました!
発売は7月最終週から8月1週目あたりを予定しています。
何卒ご期待ください。
高城未来研究所「Future Report」
Vol.311 2017年6月2日発行
■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 未来放談
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 著書のお知らせ
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。


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