藤沢数希
@kazu_fujisawa

週刊金融日記 第304号【楽しいのはパーティーか読書か、世界の株式市場が大暴落、新大久保で美味しいネパール料理他】

藤沢数希のメルマガ『週刊金融日記』第304号(2018年2月14日発行)より、冒頭部分をお届けします。

〘第304号 目次紹介〙
// 週刊金融日記
// 2018年2月14日 第304号
// 楽しいのはパーティーか読書か
// 世界の株式市場が大暴落
// 新大久保で美味しいネパール料理
// なぜ確定申告には領収書も暗号通貨の取引履歴も提出しないのか
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。

 最近は本当に寒いですね。日本の冬は厳しいです。みなさん風邪をひかないように気をつけてください。加湿器を持っていない人はぜひひとつ買うといいと思います。僕は加湿器を使うようになってから、風邪をひく確率がだいぶ下がりました。いろいろ買いましたが、総合家電メーカーのものよりダイニチのほうが静かで使い勝手がよかったです。まあ、加湿器の製品レビューをするほど詳しくないんですが。

●ダイニチ ハイブリッド式加湿器
http://amzn.to/2BqAJcF

 ブロゴスは最終発行日が2月19日(月)になっているため、来週号が最後です。ひょっとしたら、今週号が最後かもしれません。別のプラットフォームに乗り換えてください! 文字通りメルマガなので、受信ボックスにこれまでのバックナンバーが残っているかと思いますが、誤字脱字などは発行後も修正しているので、最新版が欲しい方はWeb版からコピーして保存しておくといいかもしれません。いろいろやり方がありますが、本メルマガはテキストデータなので、一つひとつ手でコピー&ペーストする原始的なやり方が簡単か、と。うまいやり方を探さなくても、小一時間で作業が終わってしまうはずです。まあ、誤字脱字がちょっと直っているぐらいなので、気にしない人はそのままでOKです。

 初月無料なので、別のプラットフォームに乗り換えても損しません。

●noteはこちら
https://note.mu/kazu_fujisawa/m/md0c2f61f156d

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http://www.mag2.com/m/0001505790.html

 当時のレートで約580億円の暗号通貨をハッキングされ、窮地に陥っていたコインチェック社ですが、本日、僕の口座に無事に日本円が全額戻ってきました! いや〜、がんばった。この調子で無事に営業再開してもらいたいですね。

●コインチェック:金融庁に改善報告を提出-日本円の出金は開始
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-02-13/P42OTS6KLVR601

 さて、僕はまったくノーマークだったのですが、ジャマイカのボブスレー・チームに大田区の製造業の中小企業連合が力を合わせてソリを提供する、という役所と広告代理店がお涙ちょうだいの感動ストーリーを仕立てあげて大々的にオールジャパンのプロジェクトをやっていたようです。ところが、昨年12月のワールドカップで、運送会社のストに巻き込まれてしまい、下町ボブスレーが届けられませんでした。そこで、ジャマイカチームはかつてラトビアの代表選手だった職人が作っているソリを使うことにしました。これが日本のソリとは比べ物にならないぐらい高性能で、こっちを使いたい、と言い出しました。やはりアスリートですから、どうしても勝ちたい。そして、オールジャパンのほうは、うちのできの悪いソリを使わないんだったら違約金を払え、ということになり泥仕合になっております。トホホ。

★下町ボブスレーは性能不足を理由にジャマイカチームからお断りされ、オリンピックで使ってもらえないことに。オールジャパンの肝いりプロジェクトは世界に赤っ恥を晒すことになりました。


 まあ、大企業で技術職をしていたり、現場でがんばっている人たちは、上の何にもわかっていない偉い人が変なプロジェクトを投げてきて、困ったことが一度や二度はあるでしょう。今回もきっとそういう話なんですよね。

 僕は日本人ですが、政治家と広告代理店が調子こいて起ち上げた、感動ストーリーという結論ありきの浅はかで欲まみれのプロジェクトが、ラトビアで政府の補助金も広告もなしで真摯にソリを作っていた町工場にけちょんけちょんに敗れることになって、良かったのではないかと思います。

●下町ボブスレーという安倍晋三案件について
http://www.po-jama-people.info/entry/2018/02/11/120732

 今週も面白い投稿がいくつもありました。見どころは以下のとおりです。

―200万円前後で買ったビットコインが下がり続けており不安な日々を過ごしています
―モテスパイラルの絶頂から一気に非モテスパイラルに陥りました
―新規女性を抱きたい気持ちが急に減退してきました
―アラフィフの彼女探し戦略
―なぜSクラス女子はルックスより金を重視するのでしょうか
―香港在住の主婦ですが小4になる息子をインターナショナルスクールに転校させるか迷っています
―キョンキョンの不倫騒動の考察と自身の不倫関係の悩みについて
―なぜ確定申告には領収書も暗号通貨の取引履歴も提出しないのか
―石油の無機起源説(無尽蔵説)について
―恋愛工学でついに「うつヌケ」を実感

 それでは今週もよろしくお願いします。

 

1.パーティーと読書でどちらが楽しいのか

 先日、"Barking up the wring tree"(ちがう木に向かって吠える)という、自己啓発本に書いてあるような成功アドバイスをとことん科学的に検証してベストセラーになった洋書の翻訳を読んだら、とても面白かったです。そこで今週は、内向的vs外向的でどちらが成功しやすいのか、という本にちなんだトピックを書きたいと思います。

『残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する』エリック・バーカー、橘玲 (翻訳)、竹中てる実 (翻訳)
http://amzn.to/2nWrvgB

 世の中には同じようなことが書いてある自己啓発本が溢れていますが、この本は利用可能な学術論文をもとに、こうした常識的な成功法則をさまざまな角度から科学的に議論しています。たとえば、高校の首席は億万長者になれず大成功する人たちの学校での成績はだいたい中の上ぐらいだとか、ポジティブシンキングは本当にいいのか、引き寄せの法則は当てになるのか、また、いい人よりいじわるで卑怯な人のほうが短期的には成功しやすいが……、と言ったことが参考文献とともに議論されるのです。

 まあ、学術論文があるからといって、必ずしも真実であるわけではないのですけどね。生物学の実験ですら多くが再現性がないと言われており、本当に科学的にしっかりとした再現性があるのは物理学などの一部の分野だけなのかもしれません。だから、社会科学の分野では、統計的にこうだ、社会実験したらこうだった、対照群を調べたらこうだった、と学術論文に書いてあっても、そんなに鵜呑みにするべきではない、と個人的には思っています。

 恋愛工学、そして、本メルマガは実践的であることが大きな指針となっております。僕たちは、何も学術的に対立する学派を「論破」する必要はまったくありません。こうした知見から何らかのインサイトを導き出し、実際のビジネスや恋愛に応用して、利益を得ればいいわけです。むしろ、無用な議論や説得は、相手から反感を買ってしまうことがあり、賢い人はわざわざ相手を論破なんてしません。恋愛ではうまいことセックスすることが重要であり、ビジネスではとにかく儲けることが重要です。自分たちが正しいことを証明する必要はありません。

 そういう僕たちのスタンスを踏まえた上で、この本も読むといいと思います。

 
(続きは藤沢数希のメールマガジン『週刊金融日記』第304号にてお読みください)


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男女双方とも、簡単に全財産以上の金額が吹っ飛ぶのが結婚という金銭契約です。 「結婚はデリバティブ取引と同じでゼロサムゲーム。こと金に関しては夫婦は食うか食われるかの関係にある」。金融工学と恋愛工学について研究を重ねてきた藤沢数希が、適切な結婚相手の選び方を具体的なケースを元に解き明かす!

藤沢数希
理論物理学、コンピューター・シミュレーションの分野で博士号取得。欧米の研究機関で教鞭を取った後、外資系投資銀行に転身。以後、マーケットの定量分析、経済予測、トレーディング業務などに従事。また、高度なリスクマネジメントの技法を恋愛に応用した『恋愛工学』の第一人者でもある。月間100万PVの人気ブログ『金融日記』の管理人。

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