
ということで、ワクチン接種については第三コーナーを回ろうかというところで「ワクチン供給の多難」イベントが発生し、自治体向けワクチン供給や広がった職域接種にブレーキをかけなければならない段階に突入しました。
正直これは起きることだなと思っておりましたし、そもそも昨年のファイザー社の基本合意やヨーロッパからのワクチン輸出においては「オリンピックを開催するので優先的にワクチンを回してください」というロジックも一部に入っておりました。したがって、東京オリンピック・パラリンピックが閉幕する9月4日よりも後の接種体制について物量を用意してくれる保証はすでに無くなっていることも考えれば、ワクチン輸入体制が絞られかねない怖れは以前からあって、今回それが顕在化したよねという話に違いはありません。
なお、政府内でも「今回のワクチン供給に関して、ファイザー&ビオンテック社やモデルナ社との供給契約はどうなっているの」と言われても、肝心の拘束力のある契約書の中身を知っている人が誰だかあまり良く分からないという問題があります。日本の権力の中枢でアカン女が騒いでいるという話はそこここで耳にしつつも、彼女がすべての妨害の根源であるという確証までは誰も得ていないんじゃないかと思っています。
さて、シンガポールほか各国の感染所為対策がワクチン接種とともに進む中で、さらなる困った問題が発生しています。もちろん、直近の問題はラムダ株と呼ばれるペルーあたりで蔓延中の変異ウイルスがどうもヤバいらしいという話がまずあります。まだプレビューの段階ですが、ファイザー社のワクチン2回接種後10日前後経過した中和抗体価の高い被験者でも対感染の有効率は70%台、対重症化が85%前後と、ややスコアが落ちるのが気がかりです。もちろん、蓋を開けてみたらやっぱり従来株と変わらず9割以上の有効率でした、良かった、というのはあり得ますが、ちょっと油断できなさそうです。
他方、ワクチンをきちんと接種して抗体を持っていても、従来株でも11人か12人に一人はやはりコロナウイルスに感染してしまうことに違いはありません。症状は出ないけどキャリアであることには間違いないのです。そこで、症状は出ていないのに体調がおかしいという感染者がどうも増えるのではないか、という懸念が出始めています。
また、ワクチン接種が後回しになっている若年層から壮年までの男女において、さして重症化しなかったにもかかわらず、半年以上コロナウイルスによる後遺症が残るという前向きコホート研究によってリードが取られました。非常に気になる話で、分類で言えば「味覚や嗅覚の喪失 28%」「疲労感 21%」「呼吸困難 13%」「集中力低下 13%」「記憶障害 11%」と、ちょっと無視できない症状を引き続き訴える人がいるのが特徴です。
Long COVID in a prospective cohort of home-isolated patients
そもそも感染しないようにしないと駄目で、ワクチンを接種し終わっていても如何にこのリスクから身を守るかというところに焦点が集まります。とにかく一人でも多くの国民にワクチンを接種させ、感染の機会そのものを減らさない限りアフターコロナの社会環境にすることはむつかしいのではないかという気になります。
今後、追加で変異ウイルスごとの後遺症についての分析が進むのではないかと思っていますが、ラムダ株の推移と併せて気にしていただきたい(ワクチンを接種された後も、マスク手洗い、距離を取るなどのムーブは欠かさないようにする)のです。怖がり過ぎも問題ですが、自衛して守れる健康があるのであれば、気を抜かずに暮らしていくしかないのではないかと思います。
やまもといちろうメールマガジン「人間迷路」
Vol.Vol.338 コロナワクチン接種が当たり前の時代に気をつけるべきことを語りつつ、タワマン施工不良報道に感じる怪しさやTizen奇跡の逆転劇に触れる回
2021年6月30日発行号 目次

【0. 序文】「ワクチン接種」後のコロナウイルスとの戦いは「若者にも出る後遺症」
【1. インシデント1】野村不動産のタワマン施工不良の報道内容がガセネタであったらしい件で
【2. インシデント2】瓢箪から駒ならぬGoogleからTizenの妙
【3. 迷子問答】迷路で迷っている者同士のQ&A
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