※この記事は、去る3月13日ロフトプラスワンにて行われた家入一真×上祐史浩『リアルお悩み相談室 vol.3』をもとに再構成したものです。全文は家入一真メールマガジン「家入学級」でご覧いただけます。
【質問】上祐さんへ。家入さんは宗教に興味があるようです。最近はゴータマはいかにしてブッダになったかが書かれた本が売れていて、仏教ブームらしいです。上祐さんは光の輪を哲学や学びの場だと常々主張しておりますが、改めて宗教団体ひかりの輪として大々的に活動してください。
上祐:私のような人間は、宗教ではなく思想哲学という枠組みを自分にはめることでバランスがとれるんじゃないかと。もうちょっとスピリチュアルに、神がかった方がいいタイプの人もいるかもしれませんが。「霊性と理性」のバランスが重要だと思います。霊性ばっかりだと自滅するし、理性ばっかりだと頭が固くなる。面白みもなくなる。
家入:そこのバランスをとっている感じですか?
上祐:自分なりに。
家入:変な話、霊感ってあったりするんですか。
上祐:霊感っていうのは、あるような、ないようなものだと思います。100%正しい霊感のある人はいないが、いわゆる感受性の強い人はいると思います。しかし、実際には、当たらない、外れるときの方が多いのに、そういった人を絶対視する場合がある。すると、ある意味で、奴隷になる。また、霊能者本人も、複雑な人生を送る。その意味で、霊感というよりも、人間に誰しもある「動物的な勘」の強い人という程度に捉えた方がいいんじゃないかと思います。
「霊感がある」というと、霊=神霊と考え、その人を神格化するのが危ない。そうではなく、人間が動物と同じように、自然の中に入ったときに自ずと高まる直観力のようなものとしてとらえる。野生の動物の一部が、台風が近づいて来くることがわかると言われているように、人間も自然の中に入ると勘が鋭くなるということがある。修験道や密教も、山のなかに入って修行しますよね。こうして、霊感と言っても、人間を超えた神霊の力なのか、人間の自然力なのか、という二つの捉え方があります。
盲信型の宗教は、前者の霊感を、神の力、神秘力といって大げさにするし、その力を持つ教祖などを絶対化する。後者の人間の自然な力としての霊感だったら、人間を特段絶対化しなくていい。
家入:よくテレビでオーラが見えるような人が出るじゃないですか。ああいった方なんかは、ある意味神格化されちゃってる部分もありますよね。
上祐:そうでしょうね。私は直観や霊感は、厳密に3回中1回当たれば、相当のものだと思います。でも10回中1回当たっているだけでも、その1回に依存する人がいる。残りの9回は、その人に依存したいからって、外れてても当たっているように解釈したり。また、会話のテクニックを使ってあたかも言い当てたかのように、相手に思わせることもできる。そういうテクニックを、「コールドリーディング」といいます。その辺りを、みんなもっと知った方が、だまされないというか、陥らないんじゃないかな。
家入:そうですね、なるほど。
【質問】上祐さんは、オウムに出家していなかったらどんな人生になっていたと思いますか。
上祐:まぁ「~たら」はないですけど、オウム真理教じゃなかったら、宇宙開発事業団(現在は宇宙航空研究開発機構(JAXA))に居続けたと思います。私は、出家する前は、宇宙開発事業団に就職していたのです。当時の事業団は、はやぶさではなく、H2ロケットの開発・打ち上げなどを行っていましたね。今は20回近く連続で成功しているけど、オウム全盛期の頃は、よく失敗ばっかしてましたね(笑)。
家入:そうなんですね。今でも宇宙に対する思いはありますか?
上祐:うん。まぁ違った意味で。宗教と科学って両方とも宇宙を扱うことだと思うんです。宗教の「宗」の字って、ウ冠ですよね。あれは宇宙の真理を示すっていう意味。大きいものを考える人というのは、科学者と宗教家ではないでしょうか。宇宙を物理的に探究すると宇宙物理学、精神的に探究しようとすると宗教的な思想哲学になる。
家入:ほー。エヴァンゲリオンみたいになってきた!
						
						
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