小山龍介
@ryu2net

ライフハックの究極形としての「場」の理論

成功を目指すのではなく、「居場所」を作ろう

ビジネス圏や会社をひとつの「舞台」として捉える

森の中では、多くの動植物が生きている。みみずが落ち葉を食べ、土の栄養分に変えている。

場の研究所の清水先生は、これを「即興劇モデル」として捉えています。「森」という舞台があって、そこにいろんな生き物が役者として存在しているんだと。同じように「広告業界」という舞台がある。「中部圏」という舞台がある。そこでは誰かひとりが主役ということではなくて、役者として存在しています。その役者同士が、即興的に劇を行っている。

あらかじめ脚本が決まっているわけではなくて、即興的に変わっていくことで劇が生まれている。同時にそれを見る観客も存在している。即興劇モデルとしてその「場」を考えてみると、すごく分かりやすいんです。

みなさんのひとりひとりも役者ですし、会社も役者のひとりと考えていいと思います。ある企業が、ある舞台(業界)から「もうあなたの役はないですよ」と言われる場合がありますね。つい最近、アメリカのBordersという書店のチェーンが潰れてしまいました。では、舞台で役者であり続けるためにはどうしたらいいか。そこに企業が生き延びるヒントがあるんじゃないかと思うんです。

1 2 3 4 5 6
小山龍介
1975年生まれ。コンセプトクリエーター。株式会社ブルームコンセプト代表取締役。京都大学文学部哲学科美術史卒業後、大手広告代理店勤務を経てサンダーバード国際経営大学院でMBAを取得。商品開発や新規事業立ち上げのコンサルティングを手がけながら、「ライフハック」に基づく講演、セミナーなどを行う。『IDEA HACKS!』『TIME HACKS!』など著書多数。訳書に『ビジネスモデル・ジェネレーション』。2010年から立教大学リーダーシップ研究所客員研究員。

その他の記事

“YouTuberの質”問題は、新しいようでいて古い課題(本田雅一)
迷子問答代表質問:生成AIの波に翻弄される映像制作者(やまもといちろう)
Amazon Echoのスピーカー性能を試す(小寺信良)
嗤ってりゃいいじゃない、って話(やまもといちろう)
『秋の理由』福間健二監督インタビュー(切通理作)
中部横断自動車道をめぐる国交省の不可解な動き(津田大介)
ウェブフォントを広めたい・ふたたび(西田宗千佳)
トヨタが掲げるEV車と「それは本当に環境にやさしいのか」問題(やまもといちろう)
沖縄、そして日本の未来を担う「やんばる」(高城剛)
減る少年事件、減る凶悪事件が導く監視社会ってどうなんですかね(やまもといちろう)
人生における「老後」には意味があるのでしょうか?(石田衣良)
サイケデリック・ルネッサンス(高城剛)
日本の脱原発は本当に可能なのか?――ドイツ10年の歩みに学ぶエネルギー政策(津田大介)
週刊金融日記 第296号【魑魅魍魎たちが跋扈する暗号通貨市場を生き抜く、多数のイベントが待ち構える12月のビットコイン他】(藤沢数希)
ハダカの「自分」を見つめることの難しさ(紀里谷和明)
小山龍介のメールマガジン
「ライフハック・ストリート」

[料金(税込)] 770円(税込)/ 月
[発行周期] 月3回配信(第1,第2,第3月曜日配信予定)

ページのトップへ