若林理砂
@asilliza

メルマガ『鍼灸師が教える一人でできる養生法』より

子育てへの妙な圧力は呪術じゃなかろうか

「まだ外にだしちゃダメよ」おばさん

そうそう、生まれて数ヶ月の子供を外に連れ出していると必ず遭遇するのが「あら、そんなに小さいんじゃまだ外にだしちゃダメよ」おばちゃん。じゃあ誰がご飯の買い物するんですか、子供用品の買い物は……。

私も一度遭遇しました。「お母さんが我慢しなきゃ」など、したり顔でいいます。出会ったら適当に笑ってその場から逃げましょう。そのおばちゃんは、呪術師です。呪いをかけてきてるんです。呪いからは早く逃げないとなりません。

この辺、なんで日本では乳児の外出をさせないようにするのか……、ってテーマで調べたことがあります。お宮参りって知ってます?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%9D%E5%AE%AE%E5%8F%82%E3%82%8A

生後一ヶ月目に始めてその地域の土地神さま(産土神・うぶすながみ)にお参りすることをいいます。

これ以前の赤ちゃんとお母さんは外出禁止だったのよ、昔。感染症の危険があるから……って言われるんだけど、これはマジカルの意味が強いのです。出産の血の穢れがあるから、赤ちゃんとお母さんは家の中に居て外にでないで物忌しないとならんかったのだ。
コレの2番ね。http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/219772/m0u/

で。コレの大元になってんのが、中国の坐月子(ツォユエヅ。ざげっし)じゃないかと疑っているのだ。ここに台湾での坐月子についてかかれています。
http://baby.goo.ne.jp/member/topics_back/topics38/w_taiwan/01/02.html

およそ1ヶ月、行動の制限がたっぷりあります。

これらをしっかり守らないと、あらゆるカラダの不具合が更年期に出現するといわれており、みんな恐怖してこれらの禁忌をまもるのだそうな。日本の産後1ヶ月間外出禁止に似てるでしょ? 日本でも水に触るなだのなんだの……ってのは、以前はあったからね。

昔は、こういう風習があったほうが子供の生存率が高くなったから、きっとそのためだったんだろうとも思うんだけど、「邪」がカラダに入り込まないように物忌する……って事なんだと思うのだ、坐月子。

多分に呪術的な意味合いが強いものだったんじゃないかと予測しています。なかなかこの辺、古典に書かれたものが見つからなくてね。土着の民間信仰から来ているものらしく、成書が見つからないのだ。大学でお世話になった東アジア宗教が専門の先生に質問したこともあったんだけど、結局見つからずでした。今度もう一度調べ上げてもいいかもしれないね。

1 2 3 4
若林理砂
1976年生まれ。鍼灸師・アシル治療室院長。高校卒業後に、鍼灸免許を取得し、エステサロンの併設鍼灸院で、技術を磨く。早稲田大学第二文学部卒。2004年、アシル治療室開院。現在3ヵ月先まで予約が埋まるほどの人気を集めている。

その他の記事

総ブラック社会はやっぱり回避しないといけないよね~~『人間迷路』のウラのウラ(やまもといちろう)
テクノロジーの成熟がもたらす「あたらしいバランス」(高城剛)
『「赤毛のアン」で英語づけ』(3) 〝大事なこと〟にはこだわっていい(茂木健一郎)
「#どうして解散するんですか?」が人々を苛立たせた本当の理由(岩崎夏海)
カバンには数冊の「読めない本」を入れておこう(名越康文)
「古いものとあたらしいものが交差する街」に感じる物足りなさ(高城剛)
自分の「生き方」を職業から独立させるということ(紀里谷和明)
「来るべき日が来ている」中華不動産バブルの大崩壊と余波を被るワイちゃんら(やまもといちろう)
iPad「セカンドディスプレイ化」の決定版?! 「Luna Display」(西田宗千佳)
地上で幸せになるためには、絶対に手に入らないものについて考えるのが良い(茂木健一郎)
「あたらしい領域」へ踏み込むときに行き先を迷わないために必要な地図(高城剛)
季節にあわせた食の衣替え(高城剛)
『風の谷のナウシカ』宮崎駿著(名越康文)
「他人に支配されない人生」のために必要なこと(名越康文)
「キレる高齢者」から見る“激増する高齢者犯罪”の類型(やまもといちろう)
若林理砂のメールマガジン
「鍼灸師が教える一人でできる養生法」

[料金(税込)] 550円(税込)/ 月
[発行周期] 月2回発行(第2,第4月曜日配信予定)

ページのトップへ