若林理砂
@asilliza

自分で自分の体の声を聞く

『冷え取りごはん うるおいごはん』で養生しよう

「体質チェック」テストで自分の体を知ること

——本の中に紹介されている「体質チェック」はおもしろいですね。

若林:はい、ここは皆さんに好評です。やってみると「ああそうか」って自分の体がわかってきますよ。

——季節によってとか、その人の状態によっても体質チェックは変わってくるものなんですか?

若林:変わりますよ。だからたまにチェックし直すことをおすすめします。

「冷熱の診断」と「湿乾の診断」をして体質を4タイプに分けました。タイプ1だったらこの項目、タイプ2だったらこの項目を見てくださいとアドバイスしています。

自分の体の声を聞いてどういうふうに体を作っていくかっていったときに、体質を見極め、食材の性質を頭の片隅にいれてご飯を作ることが基本です。

本の中には食材の性質リストもついています。基本は季節にあわせてそこに自分の体質を組み合わせていきますが、簡単なようでいてけっこう知的な作業なんです。

旬の食材を知ったうえで、でも私は熱がこもりやすいから冬だからといって体を温めるラムは食べないようにする、という選択の仕方をするようにします。

——ところで若林さんご自身の体質は?

もともとはむくむんです。冷えむくみ、この本でいうとタイプ2の「冷湿」体質です。だからそういう状態にならないようにしています。

——バランスがとれていたら、このチェック表ではどこにもチェックはなくなりますか?

若林:そうですね。でも、わたし自身も気をつけていないとこの冷湿タイプに偏っていきます。調子が悪いときは手先が冷えてきますし、ちょっと食べ過ぎると舌が腫れて湿度に弱いので梅雨時は体調が重くなります。

水分が体の中にたまらないようにしていますが、けっこう簡単にたまります。だから夏でも冷たいものはあんまりとらないようにしているし、果物も少量しか食べません。気をつけないと胃がやられちゃいます。ウチの冷凍庫には夏でもアイスクリームが入っていません。製氷皿もないですね、使わないから。

——実際に鍼灸で患者さんをみていて傾向ってありますか?

若林:どんな生活をしていても季節のうつりかわりで体調崩す人の症状が似てるのは面白いですよ。湿気が増えてきたなって思うと胃が悪くなる人が立て続けに現れるとかね。それは個人の体質が違っていても出てくる症状は似てます。だから季節の影響って確実に受けているということなんです。

1 2 3 4 5
若林理砂
1976年生まれ。鍼灸師・アシル治療室院長。高校卒業後に、鍼灸免許を取得し、エステサロンの併設鍼灸院で、技術を磨く。早稲田大学第二文学部卒。2004年、アシル治療室開院。現在3ヵ月先まで予約が埋まるほどの人気を集めている。

その他の記事

世界遺産登録を望まない、現代の隠れキリシタンたち(高城剛)
週刊金融日記 第273号<歳を重ねるとは 〜恋愛プレイヤーたちの人生のクロスロード、小池百合子率いる「都民ファーストの会」が圧勝他>(藤沢数希)
なぜ人は、がんばっている人の邪魔をしたくなるのか(名越康文)
ピクサーにみる「いま、物語を紡ぐ」ための第3の道(岩崎夏海)
脳の開発は十分な栄養がなければ進まない(高城剛)
長崎県の政界汚職でハンターさんが巻き込まれた件(やまもといちろう)
嗤ってりゃいいじゃない、って話(やまもといちろう)
暗黙の村のルールで成功した地域ブランド「銀座」(高城剛)
AV女優だからって、特別な生き方じゃない 『名前のない女たち~うそつき女』サトウトシキ監督インタビュー(切通理作)
『驚く力』から『ソロタイム』へ–『驚く力 矛盾に満ちた世界を生き抜くための心の技法』文庫版あとがき(名越康文)
フランス人の「不倫」に対する価値観(石田衣良)
『木屋町DARUMA』そして初のピンク映画!榊英雄監督ロングインタビュー(切通理作)
「テレビを作る側」はどこを向いているか(小寺信良)
Appleがヒントを示したパソコンとスマホの今後(本田雅一)
世界中の観光地を覆いつつあるグローバリゼーションの影(高城剛)
若林理砂のメールマガジン
「鍼灸師が教える一人でできる養生法」

[料金(税込)] 550円(税込)/ 月
[発行周期] 月2回発行(第2,第4月曜日配信予定)

ページのトップへ