心で思ったことを自由に表現するための理論
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思ったことをそのまま表現できるようにする。それがARP理論なんです[/caption]
人はそれぞれ、表現したい世界を持っているのだから、それを精一杯表現すればいい。問題は、それを自由に表現することができない、足かせがかかってしまうことです。スポーツの場合でいえば、運動が理にかなったものでなくなってしまえば、自由に表現ができなくなってしまう。そういう足かせは、心にも、身体にも、かかってしまうことがあります。
例えば「卓球とはこういうものなんだ!」と、腰を曲げて、前かがみになって、腕の筋肉で振るといったイメージを繰り返し刷り込んでしまえば、その形でプレーすることはできても、そこから離れて、自由に表現することができなくなってしまうでしょう。これは心と身体、どちらにも足かせがかかった状態です。
アープ理論は、理にかなった運動を行うことによって、「心で思ったことをそのまま自由に表現できるようにするための理論」ということができます。姿勢を整え、ボールのリズムに合わせて軸に乗る。そうすれば、自然と心にゆとりをもって、ボールに向き合うことができるようになる。
一部だけでも活用してほしい
アープ理論で、卓球の身体運動を軸、リズム、姿勢の三要素で整理すれば、卓球は「姿勢は1つ、打法は2つ」とシンプルに捉えることができるようになります。これは、多くの人にとって、まったく違った卓球の捉え方になります。だからアープ理論のことを「卓球の意識革命」といってくれる人もいるんです。私にとっては「普通の捉え方」なんですが(笑)。
ただ、そういうふうに「これまでとまったく違うものですよ」という言い方をすると、興味を持ってくれる人がおられる一方で、「なんだか面倒くさそうだな」「いまさら自分のやり方を変えたくない」と感じる人もいらっしゃると思うんですね。
実は私は、このDVDを観てくれた人が、「一から十までアープ理論でやってほしい」というふうには、思っていないんです。DVDを見て例えば、「ああ、自分の卓球にはリズムが足りなかった」と感じたら、R、「リズム」の要素だけでも取り入れてもらったらいい。姿勢の所だけでも参考になればいいと思っているんです。
三要素をはじめ、アープ理論の方法は、一部分だけ取り入れても、十分に役立つと思います。特にリズムの要素については、どんな卓球のやり方をしている人だって、役立つし、すぐに取り入れることができるでしょう。
試合のとき、「相手のボールにタイミングが合わないこと」で困った経験のない人はいないですし、「タイミングを合わせましょう」と言われても、どうしていいかわからない人が多い。アープ理論では、相手のボールがこちらのコートにバウンドしたところに、すっと自分の運動のリズムを合わせていく方法を、「リズム」という観点から丁寧に説明しています。
もちろん、「相手のボールに自分の運動のリズムを合わせる」ということを、卓球をある程度やっている人は、知らないうちに実践しています。でも、それがどういうことなのかをちゃんと理解できずにやっている人は、リズムが崩れたときに戻すことができないんですね。
あるいは、試合では相手のリズムを外すようなプレーが必要になるかもしれませんが、そういう場合でも、相手のボールのリズム、自分の運動のリズムということがしっかりと理解できていなければ、うまくいかないでしょう。
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アープ理論の三要素のひとつ、「リズム」は誰もが活用できる原理
DVD『軸・リズム・姿勢で必ず上達する 究極の卓球理論ARP』より[/caption]
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