小寺信良メルマガ『金曜ランチボックス』より

「13歳の息子へ送ったiPhoneの使用契約書」が優れている理由

マナーと対面コミュニケーション能力の増進

“5. iPhoneはあなたと一緒に学校には行けません。SMSをする子とは直接お話しなさい。人生のスキルです。注:半日登校、修学旅行や学校外活動は各自検討します。”

“11. 公共の場では消すなり、サイレントモードにすること。特にレストラン、映画館や他の人間と話す時はそうしてください。あなたは失礼なことをしない子です、iPhoneがそれを変えてはいけません。”

子どもは大半の時間を学校内で過ごしている。学校は閉ざされた世界であるが、対面のコミュニケーションや交渉を学べる重要な機会でもある。

日本の公立校は、文科省の指導により、原則的に携帯電話の持ち込みは禁止されている。その一方で、教材としてタブレットなどスマートデバイスの導入が進んできており、学校でネットを利用する機会は、今まで以上に増加していくと思われる。

一方私立では通学が遠いこともあって、携帯の持ち込みを禁止しているどころか、緊急時の連絡のために持たせるよう指導しているところもある。ただし授業中はクラスごとに担任がまとめて預かるか、電源を切るように指導している。

これはMIAUの契約書の、“食事中や人と話しているときにメールを打たない。”という項目に、ニュアンス的には近いだろう。目の前にいる人よりも、ネットの向こう側の人間の方を重視するのはマナー違反であると、多くの保護者は考えている。先ほどのMIAUのアンケートでは、家庭で指導しているマナーとして「人と話しているときに携帯電話をいじらない」が41%で最多となっている。

 

機材管理と責任

“6.万が一トイレや床に落としたり、無くしたり、破損させた場合はの修理費用は自己負担です。家の芝生を刈ったり、ベビーシッターをしたり、お年玉でカバーしてください。こういうことは起こります、準備していてください。”

これは僕もあまり気にしていなかった点だが、たしかに本体そのものは高価なものなので、破損のリスクはある。特に子どもに持たせていると、使い方が荒いので、落として破損したり、何日も見つからなくなったりというのはよくある。

このためにまず親は修理保証プランへの加入は必須なのであるが、値段が問題なのではなく、大事な情報が入ったものなので、紛失には特に注意したいところだ。自己負担とは言うが、お手伝いをしてそのぶんを返すというのは、いいアイデアだ。もちろん、それぐらいの労働でペイできる金額ではないことは承知の上で、自分の不注意の責任を感じてもらうことに、重点がある。

1 2 3 4 5 6 7 8

その他の記事

Amazon Echoのスピーカー性能を試す(小寺信良)
大麻によって町おこしは可能なのか(高城剛)
シアトルとアマゾンの関係からうかがい知る21世紀のまちづくりのありかた(高城剛)
日本人の情報感度の低さはどこからくるのか(やまもといちろう)
今だからこそ! 「ドローンソン」の可能性(小寺信良)
世の中は感情とシステムで動いている(本田雅一)
上野千鶴子問題と、いまを生きる我らの時代に(やまもといちろう)
Facebook(やまもといちろう)
古くて新しい占い「ルノルマン・カード」とは?(夜間飛行編集部M)
画一化するネットの世界に「ズレ」を生み出すということ(西田宗千佳)
依存癖を断ち切る方法(高城剛)
無風と分裂の横浜市長選2017、中央が押し付ける「政策」と市民が示す「民意」(やまもといちろう)
体調を崩さないクーラーの使い方–鍼灸師が教える暑い夏を乗り切る方法(若林理砂)
幻の絶滅鳥類ドードーが「17世紀の日本に来ていた」という説は本当なのか(川端裕人)
4K本放送はCMスキップ、録画禁止に?(小寺信良)

ページのトップへ