陰山英男
@Kageyama_hideo

陰山英男のメルマガ『なんでも教育相談室』より

教科別の好き嫌いをなくすには?

「得意を伸ばす」のと「苦手を克服する」のはどちらが重要?

その上で、小学校の段階で「得意を伸ばす」のと、「苦手を克服する」のはどちらが重要か? と問われれば、これは絶対に「苦手を克服する」が答えになります。なぜなら、小学校で習うことは基本的に今後生活をしていく上で絶対に必要な生活知識だからです。社会に出たときに、小学校レベルの知識がなければ、「アホか」と言われてしまいます。小学校時代に苦手があるということは、将来通常の生活に支障が出る、最低限の常識レベルを習得できていないということであり、今後の人生に大きな影響を及ぼすことになるのです。

どの教科も、学年が進めばどんどん内容が複雑になっていきますし、中学校や高校でその教科が得意になるかどうかは「基礎がどれだけできているか」に大きく影響されます。例えば、社会科は基本的な事柄は暗記して知っていることを前提に、その後の勉強が進んでいきますから、基礎を暗記していないと授業を理解できません。そうなると、社会科の授業は子どもにとっては苦痛以外の何物でもなくなってしまいます。極端な場合では、それが原因で高校の授業が苦痛になり、「高校なんてつまらない、中退しよう」というようなところまでいってしまうことだってあり得るのです。

ですから、親としては、子どもの苦手な教科の苦手な部分を理解し、そこを克服させてあげることが大切です。子どもの好き嫌いの原則は「できるから好き、できないから嫌い」です。子どもがある教科を「嫌い」と言えば、それは嫌いなのではなく「できない」と訴えているのだと理解しましょう。何ができないの? ということを分析して方向性を指示してあげるのです。

1 2 3
陰山英男
1958年兵庫県生まれ。岡山大学法学部卒。兵庫県朝来町立(現朝来市立)山口小学校教師時代から反復練習で基礎学力の向上を目指す「陰山メソッド」を確立し脚光を浴びる。2003年4月尾道市立土堂小学校校長に全国公募により就任。百マス計算や漢字練習の反復学習を続け基礎学力の向上に取り組む一方、そろばん指導やコンピューターの活用など新旧を問わず積極的に導入する教育法によって子供たちの学力向上を実現している。立命館大学教育開発推進機構教授(立命館小学校副校長兼任)。大阪府教育委員会教育委員。「本当の学力をつける本」「陰山メソッド徹底反復」シリーズ他著書多数。

その他の記事

米国の変容を実感するポートランドの今(高城剛)
人間の場合、集合知はかえって馬鹿になるのかもしれない(名越康文)
日大広報部が選んだ危機管理の方向性。“謝らない”という選択肢(本田雅一)
本来ハロウィーンが意味していた由来を考える(高城剛)
イベントの「行列待ち」に解決方法はあるのか(西田宗千佳)
立憲民主党の経済政策立案が毎回「詰む」理由(やまもといちろう)
今週の動画「虎落解き」(甲野善紀)
先進国の証は経済から娯楽大麻解禁の有無で示す時代へ(高城剛)
教養の価値ーー自分と世の中を「素直に見つめる」ということ(岩崎夏海)
安倍三選と野党支持低迷時代の思考法(やまもといちろう)
5年すればいまの世界はまったく違う世界に変わっている(高城剛)
先端医療がもたらす「あたらしい人類」の可能性に思いを馳せる(高城剛)
(1)上達し続ける人だけがもつ「謙虚さ」(山中教子)
いま、東シナ海で何が起きているのか(小川和久)
「韓国の複合危機」日本として、どう隣国を再定義するか(やまもといちろう)
陰山英男のメールマガジン
「陰山英男のなんでも教育相談室」

[料金(税込)] 770円(税込)/ 月
[発行周期] 月4回配信(第1~4金曜日配信予定。12月,1月は3回になる可能性あり)

ページのトップへ