言葉には射程距離がある
言葉には射程距離があります。
言葉を発する人がそれを意識しているかどうかとは関係なく、言葉にはそれが「届く」距離がある。理屈っぽくいうなら、言葉は辞書的な意味だけではなく、それを発した人が持つ歴史的、心理的、あるいは関係性に基づいた枠組によって規定されるものだということですね。
これは言葉が持っている当たり前の性質なのに、実践的には、しばしば無視されています。そして、それによって失われているものは途方もなく大きいと僕は考えています。
言葉の射程距離は、その言葉を取り巻く枠組みを何となく共有できるかどうかによって決まります。それを共有できなくなった瞬間、言葉はありとあらゆる形で誤読されるようになります。
そして、非常に厄介なことなんですが、この「射程距離」は、発信者の努力だけで広げることはできません。言葉の射程距離は、常にその言葉を受け取る人とともに作りだすしかない。もちろん、それを届かせようという努力とか、力量が発信者に求められるのは当然です。しかしより大切なことは、それが発信され、受信される「場」の力なんですね。それが整っていないことには、言葉は届かない。
それはもう、絶望的に届かないんです。
その他の記事
|
中国のマイクロブログから「朝日新聞中文網」アカウント全面削除!(ふるまいよしこ) |
|
ようやく到着 ポータブル原稿書きマシン「Gemini」(小寺信良) |
|
『驚く力』から『ソロタイム』へ–『驚く力 矛盾に満ちた世界を生き抜くための心の技法』文庫版あとがき(名越康文) |
|
「不思議の国」キューバの新型コロナワクチン事情(高城剛) |
|
「反日デモ」はメディアでどう報じられ、伝わったか(津田大介) |
|
終わらない「レオパレス騒動」の着地点はどこにあるのか(やまもといちろう) |
|
少子化を解消するカギは「家族の形」にある(岩崎夏海) |
|
人生のリセットには立場も年齢も関係ない(高城剛) |
|
ヘヤカツオフィス探訪#01「株式会社ピースオブケイク」後編(岩崎夏海) |
|
上野千鶴子問題と、いまを生きる我らの時代に(やまもといちろう) |
|
京成線を愛でながら聴きたいジャズアルバム(福島剛) |
|
回転寿司が暗示する日本版「インダストリー4.0」の行方(高城剛) |
|
川端裕人×荒木健太郎<雲を見る、雲を読む〜究極の「雲愛」対談>(川端裕人) |
|
対人関係の9割は「自分の頭の中」で起きている(名越康文) |
|
「ヤングケアラー」はそんなに問題か?(やまもといちろう) |












