【対談】やまもといちろう×茂木健一郎

小保方問題、ネトウヨとの絡み方などなどについて茂木健一郎さんに直接ツッコミを入れてみた

茂木:それは結果論じゃないですか。それに、面接について「英語での口頭試問がなかった」なんて、ちまちました話ですよ。そういう批判に夢中になっている日本人ははっきり言って「バカ」だと思うんだよね。まったく戦略性がないし、分析的思考のかけらもない。そうした批判をいくら熱心にしたところで、日本の国力が上がるかと言えば、上がらないでしょう。日本で「自分がエリートだと思っている」人たちって、海外のいわゆるベスト・アンド・ブライテスト(聡明なエリート層)から見ると、かなり見劣りすると思いますよ。

 

山本:うーん、リスクバランスが非常に欠けているというのは、私も感じているところではあるんですけど。それに、国力を引き上げることが重要だというのも同意します。

 

茂木:山本さんは、引き上げてようとしてるの?

 

山本:そうですね。ただ私の考えでは、平均値を上げないことには全体のクオリティが保てないと思うんです。裾野がせまければ、ピークに立てるエリートの数も少なくなるわけで。

 

茂木:サッカー選手は、ワールドカップに出ているトップ選手のパフォーマンスを見て自分たちに何が足りないのか気がつくわけだから、他の分野の人も同じだと思うんだよね。ごちゃごちゃ言わなくても、「すごい人の背中を見て、あとはそれぞれで考えて」でいいかなと思っているんだけど。

 

山本:もちろんピラミッドの高みをどんどん高くしていって、あとは自然についてくるのを待つ方法もあると思いますけど、一方で高みを上げるためには、そもそもの競争環境を改善していかなければならないとも思います。みんな、意外と打たれ弱かったりするわけじゃないですか。専門家たちも、ツイッターで罵声を浴びせられて嫌になったりしている人も多いはずです。そういう環境をどうにかするというのも、これからの日本を考える上でのひとつの重要命題だと思います。

 

187A8625sm
※この対談の続きは、やまもといちろうさんのメルマガ「人間迷路」で連載されています。

18やまもといちろうメルマガ「人間迷路」

ネット業界とゲーム業界の投資界隈では知らぬ者のない独特のポジションを築き、国内海外のコンテンツ制作環境に精通。日本のネット社会最強のウォッチャーの一人であり、また誰よりもプロ野球とシミュレーションゲームを愛する、「元・切込隊長」ことやまもといちろう氏による産業裏事情、時事解説メルマガの決定版!
【 料金(税込) 】 756円 / 月 <初回購読時、1ヶ月間無料!!> 【 発行周期 】 月4回前後+号外

購読・詳細はこちら

 

 

茂木健一郎さんの新刊『「赤毛のアン」で英語づけ』

 

51h8jQcMEfL._SL500_AA300_茂木健一郎 著

高校一年のときに「赤毛のアン」を原書で読むことによって英語力が飛躍的に高まったという茂木氏。「とにかく最初から最後まで読み通す」ことで、自信をつけて「英語脳」を身につけることが英語力向上の秘訣。本書を一冊読めば英語力も自然とアップし、「赤毛のアン」という物語が持つ魅力にも触れることができます。名文で「英語脳」を強化する!!

amazonで購入する

 

1 2 3
やまもといちろう
個人投資家、作家。1973年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員を経て、情報法制研究所・事務局次長、上席研究員として、社会調査や統計分析にも従事。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わる一方、高齢社会研究や時事問題の状況調査も。日経ビジネス、文春オンライン、みんなの介護、こどものミライなど多くの媒体に執筆し「ネットビジネスの終わり(Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など著書多数。

その他の記事

経営情報グループ『漆黒と灯火』会員募集、まもなく終了します(やまもといちろう)
【動画】不可能!? 目の前に振り下ろされる刀を一瞬でかわす武術家の技(甲野善紀)
「近頃の新入社員は主体性に欠ける」と感じる本当の理由(名越康文)
昨今の“AIブーム”について考えたこと(本田雅一)
執筆スタイルが完全に変わりました(高城剛)
アマゾンの奥地にしかない「知覚の扉を開く鍵」(高城剛)
サプリメントにも必要な「衣替え」(高城剛)
中国資本進出に揺れるスリランカ(高城未来研究所【Future Report】より)(高城剛)
「疲れているとついイラッとしたり、怒りっぽくなってしまうのですが……」(石田衣良)
残暑の中で日本だけに定着したマスク文化を考える(高城剛)
「#どうして解散するんですか?」が人々を苛立たせた本当の理由(岩崎夏海)
テープ起こしの悩みを解決できるか? カシオのアプリ「キーワード頭出し ボイスレコーダー」を試す(西田宗千佳)
公職選挙法違反――選挙期間中にやってはいけない行為とは(津田大介)
人間関係は人生の目的ではない <つながり至上社会>の逆説的生き残り戦略「ひとりぼっちの時間(ソロタイム)」(名越康文)
本当に大切な仕事は一人にならなければできない(やまもといちろう)
やまもといちろうのメールマガジン
「人間迷路」

[料金(税込)] 770円(税込)/ 月
[発行周期] 月4回前後+号外

ページのトップへ