【質問】私はあがり症で話が下手です。どうしたら上祐さんのように上手に人前でお話できるのでしょうか。何かアドバイスをお願いします。
上祐:うまく話そうと思わない方がいいんじゃないですか。そうすると逆に緊張するから。話下手でも、朴訥と話すと好感をもたれたりしますから。家入さんのように、話下手なところを生かす。肩の力を抜いているほうが、抜いてない場合よりもうまく話せやすい。もうひとつ話し下手を生かす方法として、聞き上手になる。相手がうまく話すのを生かす。
うまく話そうとしないことによって、聞き上手になったり、好感をもたれたり、結果としてうまく話せたり。宗教的な話でいうと、無心無我。欲がない方がうまくいく。
家入:なるほど。うまく話そうと思いすぎるからあがってしまう。
上祐:うまく話せない自分でも幸福になれると思った方がかえってうまく話せる。私も講話をやるんですけど、そのときに「うまくやれるかな」って不安に思ったら、即座に「うまくやろうと思わない方がうまくいく」って言い聞かせる。そうして心が静まるとうまくいく。
家入:僕自身、話下手なので、今みたいに人前でしゃべるのとか実はすごく嫌。都知事選の街頭演説でも、「帰りたい」って言ってたみたいで、記憶がないんですけど。
上祐:家入さんが総理大臣になったら、日本国民は「俺たちががんばらねば」って奮い立つかもしれない。
会場:(笑)
家入:そうですねー、はい。
上祐:一人ががんばるよりも、1億ががんばった方がいい国になると思います。それも松下幸之助が言っていた。自分が一人で勝ち組になるよりも、100人、1000人を生かせたほうがいい。
家入:じゃあ僕が都知事選で選ばれるべきでしたね。
会場:(笑)
上祐:まぁ、すべてには天のときがあるし。
家入:そうですね、はい。
上祐:一般的に言われる能力がない人は、その裏に持っている潜在力で幸福になる道がある。勝ち組負け組を区別する必要はないんだ。みんなにそれぞれ幸福の道がある。
家入:表裏一体ということですね。
上祐:そうですね。表裏一体ということだと思います。
家入:僕はよく緊張するとき、脳みそのなかで自分のことを実況中継します。「家入一真が緊張しています!」みたいな。そうすると、客観的に見れるんですよね、自分を。
上祐:ああ、それはひとつの無我です。自分から離れて自分を客観的に見る。仏教を生んだインド思想では、それが真実の自分で「真我」といいます。
家入:それできると本当に怒りとかも収まるんですよ。
上祐:それは悟りの一つのプロセスです。
家入:僕は悟りつつあるんですかね。
上祐:たぶんあるんだと思う。
家入:(笑)。でも本当そうなんですよね、怒りにまかせてやったことって大抵よくない方向へ行く。過去にツイッターで挑発的なことをつぶやいて炎上したりしてたんだけど、最近しないようにしているのは、ぱっと怒ったときに、「あ、家入一真今怒ってます!」って実況中継するから。
上祐:でもそれ、実況中継できるって凄いですよ。普通は怒りに突入して、実況中継しようとしない。実況中継っていうのは自分を客観的に見ようとすることだから。怒っているときに、「あ、いけない」っていうのは、なかなかできるものじゃない。
※この記事は、去る3月13日ロフトプラスワンにて行われた家入一真×上祐史浩『リアルお悩み相談室 vol.3』をもとに再構成したものです。全文は家入一真メールマガジン「家入学級」でご覧いただけます。
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