城繁幸メールマガジン『サラリーマン・キャリアナビ』☆出世と喧嘩の正しい作法2016年3月11日 Vol.127より
【おすすめ記事】
「東大卒ですが職場の明治卒に勝てる気がしません」
城繁幸×竹田圭吾特別対談(全3回)
第1回:日本の30代以上だけが気づいていない「ノーリスクのリスク」
第2回:「ブラック企業」という秀逸なネーミングに隠された不都合な真実
第3回:ネトウヨとサヨクが手を結ぶ時代のまっとうな大人の生き方
就活解禁になっても何やっていいのかわからない時に読む話
<読者からの質問>
Q.有休を使い切ったうえで生理休暇って、アリなんでしょうか?
人口20万ほどの地方の市役所に勤務しています。身分は週30時間勤務の嘱託職員です。
年休は、年に16日と30時間付与されます。ほとんどの職員は、万一のためと4、5日とり、次年度に繰り越しているのですが、なかには、「権利」とばかりに全消化する者もいます。
結果、年度末がちかづくとインフルだなんだとギリギリになる事態も発生。日数を超えれば「欠務」となりますが、管理職は女性なら生理休暇として処理するようです。
上司、本人ともに職務怠慢と思いますが、城さんはどうお考えでしょうか。
A.明らかな管理職の職務怠慢です
この辺は組織によって扱いがかなり変わってくる(しかもなかなか部外者には見せない)話なので、以下一般論。
生理休暇そのものはほとんどの企業では無給なので、それ自体は損でもトクでもないものです。ただし、じゃあ有給使いきった後はせんぶ生理休暇にしちゃっていいかというとそんなことはなくて、査定や昇給昇格の審査の際にただの“欠勤”か“生理休暇”でやっぱりそれなりに影響に差が出てくるものです。
たとえば「有給完全消化+理由のよく分からない欠勤が数日ついている人」と「有給完全消化+生理休暇が数日ついている人」がいて、どちらのイメージがいいかというと、やはり後者だと思います。逆の言い方をするなら、後者をマイナス評価はしづらいです。だから管理職も生理休暇扱いにしてるんでしょう。
本来であれば、本当に生理休暇を取る必要性があるのか、それとも単なる自己管理の欠如に伴う病欠なのかを見極めて指導するのが管理職のはず。
筆者はあんまり公務員云々は言わない方ですが、それでも管理職と管理部門は民間と比べるとものすごく意識が低いなと思う時はあります。昔の話ですけど、「部下に休職と復職を繰り返して勤続10年なのに2年も出勤してない奴がいるんですよ、あっはっは」と某自治体の管理職に言われたこともあります(その時は話半分かと思いましたが奈良ではもっと凄いこと色々やってたのが発覚。ちなみに筆者に話してくれた管理職は関東の別の自治体)。
http://www.j-cast.com/2006/10/23003494.html
こういう部分はやはり終身雇用を廃して中途で民間企業と人の行き来が発生するようにしないとなかなか是正はされないでしょうね。
サラリーマン・キャリアナビ☆出世と喧嘩の正しい作法
今の勤め先に不満を持っているサラリーマンも、これから会社に入ろうと思っている学生も、ぜひとも知っておきたい「人事の本音」と「会社との喧嘩の仕方」。激動の時代に生き延びるための知恵を、雇用問題のスペシャリストが授けます。
ご購読はこちらからどうぞ!
「10年後失業」に備えるためにいま読んでおきたい話
城繁幸著
「責任ある仕事を任され、安定した収入を得ている」
そんな自分を明確にイメージすることができますか?
「さすがに失業している……ってことはないだろう」
そう思ったあなたは、日本の雇用環境についての見通しが少し甘いかもしれません。
あなたは10年後に仕事で困らないために今、どんな心構えで、何を準備すればいいのでしょうか。
この本では、もし労働組合総連合がプロ野球チームを保有して、全選手を終身雇用にしたら何が起こるのか」を細かくシミュレーションしました。そこには多くの日本人が見落としている「雇用の真実」を見つめるヒントが詰まっています。
「ありえないこと」が普通に起こる激変の「10年後」の世界で力強く生き残る方法、お伝えします。


その他の記事
![]() |
児島ジーンズ・ストリートを歩いて考えたこと(高城剛) |
![]() |
日本人に理想的な短期間ダイエット「七号食」(高城剛) |
![]() |
高いエステはなぜ痛いのか――刺激と退屈の心理学(名越康文) |
![]() |
「戦後にケリをつける」ための『東京2020 オルタナティブ・オリンピック・プロジェクト』(宇野常寛) |
![]() |
サイケデリック・ルネッサンス(高城剛) |
![]() |
「#どうして解散するんですか?」が人々を苛立たせた本当の理由(岩崎夏海) |
![]() |
なぜ今、「データジャーナリズム」なのか?――オープンデータ時代におけるジャーナリズムの役割(津田大介) |
![]() |
フレディー・マーキュリー生誕の地で南の島々の音楽と身体性の関係を考える(高城剛) |
![]() |
米朝交渉を控えた不思議な空白地帯と、米中対立が東アジアの安全保障に与え得る影響(やまもといちろう) |
![]() |
「外組」と「内組」に二極化する時代(高城剛) |
![]() |
教育経済学が死んだ日(やまもといちろう) |
![]() |
なぜアップルのユーザーサポートは「絶賛」と「批判」の両極の評価を受けるのか(西田宗千佳) |
![]() |
三浦瑠麗の逮捕はあるのだろうか(やまもといちろう) |
![]() |
株式会社ピースオブケイクのオフィスにお邪魔しました!(岩崎夏海) |
![]() |
【対談】類人猿分類の産みの親・岡崎和江さんに聞く『ゴリラの冷や汗』ができたわけ(1)(名越康文) |