高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

旅を快適に続けられるための食事とトレーニングマシン

高城未来研究所【Future Report】Vol.305(2017年4月21日発行)より


今週は、サンフランシスコにいます。

最近、やたらとご質問を頂戴します「飛行機のなかで食べる食事は保存料が多く、酷いものが多いと思いますが、どのようにしていらっしゃいますか?」と、多くの方々からお問い合わせをいただきます。

もしかしたら、僕が知らない日本のどこかで、機内食の問題が取り上げられて大きなニュースになっているのかもしれませんし、サイエンスフィクションではありませんが、「集合意識」が今後の事件を生み出すことを考えると、なにか食品問題が起きる予兆なのかもしれません。

振り返れば、昨年70カ国以上渡航し、延べで数えると100カ国以上。
飛行機の搭乗回数は200回を超え、その大半は、なにかしらの機内食が提供されていました。
近年、LCCの台頭以降、いわゆるナショナルフラッグと呼ばれるエアラインは、美味しい食事の提供に力を入れており、アリタリア航空のロングフライトでは、トラットリア同様に大皿で料理が提供されるほどになりました。

ただし、その品質においては、確かだと言い切れません。

保存料や添加物が多いのは提供スタイルから見ても間違い無く、決して「体に良い食事」ではありませんが、それはさておいても、LCCとは違ったコストに見合う味を提供することが、航空会社の第一義にあるのでしょう。

そこで、最近は自らフードを機内に持ち込むようになりました。

今回の渡航では、「ヘンプグラノーラ」と「ヘンプシード」を食器とともに持ち込み、ほとんど機内食には手をつけていません。

確かにたまに飛行機に乗って、たまに機内食を楽しむ程度なら、僕もその空間と食事を楽しむのでしょうが、週に2便も3便も乗っていると、健康のためには機内食を見直す必要があるはずです。
そこで、持参することにしたのです。

また、良い食事が取れないのは機内に限りません。
米国を旅行していると、たとえそれなりのホテルの朝食でも、「いまどき、こんな油ばかりの朝食を誰が食べるのだろう?」と考えずにいられないほど「劣悪」な食事が続き、会議がない食事は、できる限り持ち込んだ食材を食べるように心がけています。

そうなると、手荷物の大半は食材になります。
もともと旅行時の荷物が小さく、10リットルのバックパックと紙袋程度で移動を続けておりまして、そこに食材が加わるワケですから、それ相当な大きさになってしまいます。

このようなこともありまして、旅行シーズンがはじまるこの春に、今年は荷物の抜本的な見直しを行いました。

とは言っても、衣類をよりコンパクトにしただけでして、まず、食材などの「消えもの」はすべて紙袋に入れ(まるで空港で購入したばかりに見えるように!)、10リットルのバックパックの40%程度(4リットル程度)に2週間分の着替えを押し込み、残りの60%に各種デジタルディバイス、カメラ、レンズ3本(広角、標準、望遠)などの仕事道具、それに各種トレーニングキット等を入れ込みました。

この「パッキング2017」の最大の難関は、もはや手放せなくなったストレッチボールHyperice Sphereです(http://hyperice.jp/products/vibration-technology/hypersphere)。

飛行機移動が続く、食事以外のもうひとつの僕の課題は、なかなか体を伸ばせないことにあります。
重い荷物を持って、街から街へと移動すれば、もしかしたら、強負荷トレーニングになるかもしれませんが、体は固まる一方で、激しい肩こりや腰痛にもなりかねません。
そこで、空き時間と空きスペースを見つけて、Hyperice Sphereを使うようになりまして、これが、実に効果があります。
まず、このボールの利点は、高速振動することです。

数年前に、NASAが開発したと言われる振動トレーニング(WBV-Whole body Vibration Training)がシリコンバレーで大きな話題となって、サンフランシスコ市内にも専門ジムがいくつも登場しました。
一番有名なのは、いまでは日本の主だったジムにも導入されている「Power Plate」だと思います。

僕も一時期かなり研究しまして、コアマッスルに効く周波数は27kHzだとか、腰痛には35kHzなど、世界中の文献を見ながら、自分で人体実験を行いながら、振動を相当探求しました。
しかし、さすがに持ち運べるサイズの用具がなく、旅先でジムやホテルに備えている振動トレーニングマシンを使っていました。

そんな折、昨年発売されたHyperice Sphereを試したところ、最高40kHzの高速振動が可能で、筋肉を面ではなく点で攻められるところも気に入って、いまではすっかり手放せなくなってしまいました。
これはもうWhole body Vibration Trainingではなく、Pin Point body Vibration Trainingという新領域だと思います。

さて、この振動ボールHyperice Sphereの問題は、小さいと言っても、それなりの大きさがあることです。
ただでさえ、僕は荷物が少なく、その上食材も増えてしまって、さらにトレーニング用品が増えるとなると、まだまだこの先の道は険しいですね。

健康のモバイル化。

旅を快適に続けられる条件は、心身が健康であることと、平和であることだと、世界を周り実感しています。

 

高城未来研究所「Future Report」

Vol.305 2017年4月21日発行

■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 未来放談
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 著書のお知らせ

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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