高城剛メルマガ「高城未来研究所「Future Report」」より

一年のサイクルが循環して再びスタートする冬至を迎えて

高城未来研究所【Future Report】Vol.601(12月23日)より

今週は、バンコクにいます。

先週滞在していた札幌と気温差が、およそ40度。
時差ぼけより気温ボケのほうが堪えるもので、また、着込む服もまったく違うことから、どんなに重ね着して調整しても限界が生じます、と慌ただしく移動していると、ときたま人生がループしているような錯覚に陥ります。

今年出版しました「いままで起きたこと、これから起きること。〜「周期」で読み解く世界の未来〜 」にも記載しましたように、人は想像以上に大きなサイクルのなかで暮らし、太陽や月の運行を人為的に変えることはできません。
本来、新年とは太陽が生まれ変わる日=冬至をさしていましたが、時の為政者(現代で言うところのプラットフォーマー)の都合によって暦は書き換えられ、自然のサイクルとかけ離れた生活を強いられることになっているのが現状です。

しかし、一般的な暦とは別に本来の暦を「こっそり」信奉していれば、誰しもが「波に乗る」ことができ、その結果が「幸運」と呼ばれるものにつながります。
そのサイクルが循環して再びスタートするのが、冬至なのです。

今年の冬至は、バンコクの「暁の寺」と呼ばれる寺院「ワット・アルン」(ワット・アルン・ラーチャワララーム)へ出向きました。
この寺はタイ仏教よりもヒンドゥー教色の強い寺院で、中央塔であるプラ・プランには古代ヴェーダの神インドラと3つの頭を持つエラワン(アイラヴァタ)が描かれています。
寺院の名前は、ヒンズー教の暁の神アルナ(Aruna)に由来し、朝昇る太陽の放射線を擬人化した神を祀っていることから、「暁の寺」と呼ばれるようになりました。
三島由紀夫の小説『豊饒の海』の第3部の主題のモチーフになった寺院でもあり、「ワット・プラケオ」「ワット・ポー」とともに三大寺院として知られ、10バーツ硬貨の裏面にも描かれているタイを代表する観光名所の1つです。

現在、タイの観光業界は、世界でもいち早くコロナ制限を撤廃したことから、多くの観光客が戻ってきて盛況です。
なかでも、ロシア人が目立ちます。
その理由は、ウクライナ紛争により欧州直行便が減便する一方、タイ政府は行き場がなくなったロシア人を確保しようとモスクワ-バンコク便を増便したからに他なりません。
街を歩けば、あちこちからロシア語が聞こえてきますが、経済制裁によりVISAなどのクレジットカードを使えない人が多い様子で、皆さん、タイバーツを現金で大量に持ち歩いています。
ホテルのチェックイン時にディポジットとして多額の現金をレセプションで積みあげている光景を何度も見ました。
タイ政府は、実益のためにロシアへの制裁を続ける欧米などとは一線を画し、今後も中立の立場を続けると発表しています。

さて、本来の暦なら新しい年がはじまる今週、本メールマガジン史上最大の読者感謝プレゼント祭り(自分では冬至祭のつもり)を開催しています。

映画『ガヨとカルマンテスの日々』のAmazon Prime Video配信を記念して、昨年、発売と同時に瞬時に完売した新春特別「福袋」=LUCKY GRAB BAGを100名の方々に。

NEXTRAVELER BOOKS最新刊『SERENGETI 100万頭のヌー、命を懸けた川渡り』発売にあわせて、NEXTRAVELER TOOLS非売品アイテム「BACKPACK 2.5(safari ver.)」を60名の方々に。

そして、『NEXTRAVELER FILMS & TOOLS 未来につながる創造的ツールと使い方』(通常版)発売記念として、NEXTRAVELER TOOLSの未発売アイテム「CINEMATOGRAPHER BOX BAG(small)」を10名の方々へと、この一年の御礼を兼ねて、いままでにないスケールの読者感謝大プレゼント祭りがはじまりました!
ぜひ、奮ってご応募くださいませ。

皆様、本年も多大なご支援ありがとうございました!
心より感謝申し上げます。

次の一年もいままでにない取り組みに挑戦したいと思っております。
できれば、読者の方々とご一緒に。
 

高城未来研究所「Future Report」

Vol.601 12月23日発行

■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ

23高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。

高城剛
1964年葛飾柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。 著書に『ヤバいぜっ! デジタル日本』(集英社)、『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。 自身も数多くのメディアに登場し、NTT、パナソニック、プレイステーション、ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。 総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。 2008年より、拠点を欧州へ移し活動。 現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。 最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

その他の記事

「自信が持てない」あなたへの「行」のススメ(名越康文)
違憲PTAは変えられるか(小寺信良)
コロラドで感じた大都市から文化が生まれる時代の終焉(高城剛)
依存癖を断ち切る方法(高城剛)
新「MacBook」を使ってみたらーー「ペタペタ」キーボード礼賛論(西田宗千佳)
高2だった僕はその文章に感情を強く揺さぶられた〜石牟礼道子さんの「ゆき女聞き書き」(川端裕人)
自分の「生き方」を職業から独立させるということ(紀里谷和明)
アジアの安全保障で、いま以上に日本の立場を明確にし、コミットし、宣伝しなければならなくなりました(やまもといちろう)
最近笑顔の減った男性は要注意!? 「つられ笑い」は心身の健やかさの指標(名越康文)
フェイクニュースか業界の病理か、ネットニュースの収益構造に変化(やまもといちろう)
大きくふたつに分断される沖縄のいま(高城剛)
中部横断自動車道をめぐる国交省の不可解な動き(津田大介)
いま、東シナ海で何が起きているのか(小川和久)
成長戦略に「ウェブスリー」を掲げる岸田官邸の何それ感(やまもといちろう)
「完全ワイヤレスヘッドホン」に注目せよ!(西田宗千佳)
高城剛のメールマガジン
「高城未来研究所「Future Report」」

[料金(税込)] 880円(税込)/ 月
[発行周期] 月4回配信(第1~4金曜日配信予定。12月,1月は3回になる可能性あり)

ページのトップへ