小山龍介
@ryu2net

ライフハックの究極形としての「場」の理論

成功を目指すのではなく、「居場所」を作ろう

「生命の与贈循環」とは

僕はNPO法人「場の研究所」というところで、研究員をやっています。何をやっているかというと、「場の思想」というものを研究しています。

「場」というものはどういうものなのか。

今年出版した『ビジネス・マネジメント・スタジアム』も、「場の思想」を使って落合元監督の采配術の秘密を探っています。

重要なキーワードに「生命の与贈循環」というものがあります。例えば、たまに草がぼうぼうに生えた荒地みたいな空地がありますよね。そこから、あるとき低木層が生えてきたとします。やがて林ができる。そのうち木が大きく育って、森になっていく。

森になると、いろんな動植物が生存できる豊かな「場」ができあがるわけです。生物界というのは、誰かが設計しているわけじゃないのに、お互いに関係しあって、豊かな場ができあがってくる。こうして生まれてくる「場」というのは何なのか、というのがおもなテーマになってきます。

つまり、豊かな「場」を作るプロセスが分かれば、それが、「企業が世の中に対して価値を提供し、その価値を認められ生き残っていく」ためのビジョンが見えてくると思うんですよ。

1 2 3 4 5 6
小山龍介
1975年生まれ。コンセプトクリエーター。株式会社ブルームコンセプト代表取締役。京都大学文学部哲学科美術史卒業後、大手広告代理店勤務を経てサンダーバード国際経営大学院でMBAを取得。商品開発や新規事業立ち上げのコンサルティングを手がけながら、「ライフハック」に基づく講演、セミナーなどを行う。『IDEA HACKS!』『TIME HACKS!』など著書多数。訳書に『ビジネスモデル・ジェネレーション』。2010年から立教大学リーダーシップ研究所客員研究員。

その他の記事

人生に活力を呼び込む「午前中」の過ごし方(名越康文)
クラウドの時代、拠点はシリコンバレーからシアトルへと移り変わるのか(高城剛)
『数覚とは何か?』 スタニスラス ドゥアンヌ著(森田真生)
身体に響く音の道――音の先、音の跡(平尾文)
職業、占い師?(鏡リュウジ)
意外とまだマイナー!?「二段階認証」をおさらいする(西田宗千佳)
日本の研究政策をどうすんだよという話(やまもといちろう)
日本のものづくりはなぜダサいのか–美意識なき「美しい日本」(高城剛)
ストレスを数値化して自分の健康パフォーマンスを見極める(高城剛)
家入一真×上祐史浩悩み相談「宗教で幸せになれますか?」(家入一真)
パニック的なコロナウイルス騒動が今後社会にもたらすもの(やまもといちろう)
私が現役であることを思い知った夜(甲野善紀)
競争社会が生み出した「ガキとジジイしかいない国」(平川克美×小田嶋隆)
飲食業はその国の社会の縮図(高城剛)
週刊金融日記 第315号【恋愛工学を学んだ者たちが世界中で活躍している、外交工学で金正恩がノーベル平和賞最有力候補へ他】(藤沢数希)
小山龍介のメールマガジン
「ライフハック・ストリート」

[料金(税込)] 770円(税込)/ 月
[発行周期] 月3回配信(第1,第2,第3月曜日配信予定)

ページのトップへ