小寺・西田の「金曜ランチビュッフェ」より

あるといいよね「リモートプレゼンター」

※メールマガジン「小寺・西田の金曜ランチビュッフェ」2017年7月14日 Vol.134 <普通のありがたみ号>より

5月末からこっち、ほとんど毎週のように全国の小中高校で、子供とネットの講演をして回っている。内容的には中高はほぼ同じ、小学生は保護者向けが中心ということで、内容的にもかなり練られてきたところだ。

生徒の規模は様々だが、少ないところで1クラス、平均すると3クラス120人ぐらい、多いと1学年全部で240人とか、そういう規模である。会場は体育館が多いが、中には武道場とか、セミナールーム的なところで行なう事もある。

講演はPowerPointの画面を表示しながら、子供の中に入っていって意見を発表させながら進めるというスタイルだ。どんな意見でもいいから、子供が考えたことを聞くのは新鮮である。

マイクを持って子供達の間に分け入っていると、パワポの次の画面を送るのにいちいちパソコンのところまで戻るという時間が、無駄になってきた。そこで、リモートでパワポが次画面に送れるプレゼンターを買うことにした。レーザーポインタも、あれば学校から借りるということでやってきたが、これも一緒になっているとなお良い。

そういう製品をざっと調べてみると、意外に高い。平均すると6千円ぐらいだろうか。ちょっといいヤツだと1万千円ぐらいする。マジですかーと悩んだ。いや講演でギャラが貰えるならそれぐらいは買うところだが、MIAUの講演は全部無償なので、出費が微妙にイタい。

もっと安いのはないのか、と探していったところ、Amazonで1,590円のプレゼンターを見つけた。

・プレゼンター
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B06XSHKFRT/

もはや製品名もないような品だが、カスタマーレビューの評判は悪くないようだ。類似製品を探してみると、どうもこの手の文教製品ではよく知られているAugustの「LP205R」という製品のバルク品のようだ。

・August LP205R
https://www.amazon.co.jp/dp/B004B3V5PQ/

他のプレゼンターと比べて破格に安いので、本当に使い物になるのか心配なところだが、半信半疑で購入してみた。

 

低価格だが必要十分

製品サイズとしては、手のひらに丁度収まる縦長サイズだ。オーガニックな形状は、単なるスティック状のものよりも持ちやすい。塗装はおそらくウレタン塗装だと思われる。サラサラして手触りはいいが、日本では湿度が高いため、経年変化で加水分解してベトベトになるという、例のアレである。まあ消耗品ということで、その辺はしょうがないなとあきらめることにする。

・無名の「プレゼンター」

裏蓋を開けて、単4電池1本を入れる。裏蓋の中にはUSBのレシーバーが入っており、プレゼンター本体とペアリングされている。WindowsでもMacでもドライバなしでいけるということで、おそらくUSBキーボード相当で、ショートカットのキーコマンドを出力するだけという作りなのだろう。シンプルな構成だが、使えればいいのだ。

・単4電池1本で駆動

USBレシーバーは、端子の周囲に金属ガードがない簡易タイプだが、裏表逆には挿せないようになっている。パソコンに差し込むと、青いLEDが点滅し、プレゼンター側とのペアリング待ちとなる。プレゼンター側の電源を入れると、自動的にペアリングされ、点滅が止まる。

さっそくMacでテストしてみたところ、最初はPowerPointのページめくりが動かなかった。おそらく起動の順番というかお約束があるのか、なにをどうするのが正解なのかよくわからないが、動く時は一発だし、動かない時は抜き差ししたり電源入れ直したりすれば動くようになる。背面にConnectボタンもあるが、特に使わなくても支障はない。講演前はプロジェクタの調整とかでバタバタしてるときがあるので、トラブルシューティングが簡単なほうが安心できる。

PowerPointを前に進めるのが右ボタン、元に戻すのが左ボタンだ。真ん中がレーザーポインタのボタンである。ポインタは200m飛ぶそうだが、そんなに離れたところから指し示す機会がない。ただ、体育館ぐらいで使うには十分な距離だ。

・先端にレーザーの照射口がある

一方レシーバーとの通信は約30mということだが、それよりは若干短いのではないかという気がする。20mも離れると、反応しない時もある。確実に動くのは15mぐらいではなかろうか。通信は2.4GHz帯を使うので、電波帯域の混み具合にもよるだろう。

電池は、そこそこ減りが早い。一度電源を入れっぱなしで30分前からスタンバイしておき、約2時間の講演を行なったが、最後の方で電池切れになったことがある。充電池を使うのであれば、だいたい1時間の講演を2回やったら交換という感じだろうか。電池残量が少なくなると、レーザー光が点滅状態となるので、プレゼンしていてもすぐわかる。意外に単4電池はすぐに手配できないこともあるので、常時予備を持っておいた方が無難であろう。

概ね良好な使い勝手だが、一度USBレシーバを会場のPCに挿したままにして帰ってしまったことがある。そうなると、レシーバだけ単体では買えないので、本体ごとお蔵入りとなる。

慌ててもう一個注文したのだが、後日学校の先生が気づいてくれて、封筒に入れて送り返していただいた。そんなわけでいま手元には同じプレゼンターが2個あるのだが、1個ははなちゃんと遊ぶのに使っている。ネコはレーザーポインタが大好きなんである。ただし目には入れないよう、十分な注意が必要なのは言うまでもない。

 

小寺・西田の「金曜ランチビュッフェ

2017年7月14日 Vol.134 <普通のありがたみ号> 目次

01 論壇【西田】
 35年ぶりに入院してわかったこと
02 余談【小寺】
 あるといいよね「リモートプレゼンター」
03 対談【小寺・西田】
 まつもとあつしさんと探る「アニメビジネスの今」(5)
04 過去記事【西田】
 高画素戦争よさようなら? 変わるスマホの「デジカメ」
05 ニュースクリップ
06 今週のおたより
07 今週のおしごと

 
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