西田宗千佳×小寺信良対談 その2(全4回)

IT野郎が考える「節電」

節電よりピークシフト

西田 まじめにね、実は自分の中で思うのは、省エネっていう議論よりも、僕はやっぱりピークシフトにもうちょっと目を向けるべきだと思う。会社でオフィスのエアコンを止めて、暑い暑い言いながら仕事をするのって、やっぱりおかしいと思うんですよ。

小寺 結局生産性下がってるかからね、あれ。

西田 そう。それに、高齢者の方が昔はエアコンなかったから、っていって35度の中で扇風機だけで暮らすのも間違ってると思う。

小寺 健康と引き替えにやることじゃないよね。それに昔は高齢者の方も若かったわけだからできたことで。今は昔より暑くなったって話もあるけど、昔は若かったってところを忘れがちだよね。

西田 そう。ただ夕方5時、6時の、エネルギー消費量が家事仕事で増える時に、わざと狙ったように電子レンジを回してみたりとか、洗濯機も回してみるだとか、っていうのはやめたほうがいいし、昼の2時とか3時ぐらいで暑くなって、明らかに電力消費量が上がる時に、自分の家で一人しかいないのに、テレビで甲子園を見ながらエアコンがんがん、というのはおかしいだろうと。そこで、僕は見ないけど、甲子園が見たいんだったら、スポーツバー行きゃいいだろ、って。

小寺 (笑)。

西田 もしくは、それこそノマドでいいんじゃない? っていう感じがするんですよね。

小寺 実はエアコンとかも、電力をよく測ってみると、一番電力を食うのって、起動時なんですよね。

西田 その通りその通り。

小寺 部屋が設定温度になるまでの30分ぐらいが一番電力食う。そう考えると、暑くなってからエアコンをつけ始めるのは間違いなんですよ。みんなが一斉にそうするので、そこがドカンとピークになっちゃう。だから暑くなる前に既につけとく。そしてあとは、ずっと一定で回すという、そういう使い方のほうがピークシフトにはなる。うちはタイマーでまだ涼しいうちにエアコンをつけてる。

西田 あ、それは正しい。

そういう意味で、うちでやらなきゃな、と思いつつできてないのは、エアコンを買い替えることですね。うちのマンションが、今、入って11年目かな。それで新築だったんで、その時につけたエアコンがそのまま動いてるんですよ。で、明らかにあれ、効率悪いですよ。傷んできてるし、この間にどれだけ世の中のエアコンの消費電力が下がったかってよくわかってるから。

それは買い替えるべきなんですけど、要はやっぱり、お金の問題じゃなくてね、工事の手間の問題とかがあってなかなか踏み切れてないんで。そこが逆に、僕は自分の中で、ダメだなと思ってるとこです。

小寺 工事ってそんなに問題ですかね?

西田 いやいや、まわりを整理しなきゃいけないんですよ。

小寺 ああー(笑)。片付けないとエアコンまでたどり着けない?

西田 片付けなきゃいけないし……特に3年ぐらい前から、取材ものの本を書くようになって、異常なまでに資料が増えてるんですよね。もちろんスキャンとかもしてるけど、本の資料とかって特にハードカバーだと自炊もまともにできないので、もう積みっぱなしなんですよね。そうすると、やっぱり時々人が入るとぎょっとされるので。

小寺 そんなに本が積んであるんですか。

西田 うん。

小寺 本を積み上げて室内に迷路とか作ればいいんじゃ。

西田 (笑)。

小寺 「これはアートだなァ!」って驚かれる、という(笑)。

西田 あのー……いや、あと、ブルーレイを積んだままになる、というのを躊躇しなくなったとかね。

小寺 (笑)。

西田 サンプルで来たやつとか、自分で買ったやつとかも含めて、観ないといけないと自分の中でチクチクしてたものが、「もういいや!」という状態になった(笑)とか、まあいろいろあって。

小寺 それはだから、積みつつアートを作っていけば、何も問題はないよ。

西田 そうか、なるほど。これはアートなんだと!

小寺 そうそう、いつの間にか変なアーチ型とかになってたりとかすればいいじゃない。

西田 いやいや(笑)。

・たくさんの本を積み上げてタワーやアーチを築いたアートいろいろ
http://labaq.com/archives/51740630.html

 

第三回に続く
第一回の「ノマド」ってなんであんなに叩かれてんの?はこちらから

小寺信良のメルマガ『金曜ランチボックス』vol.42「対談:Small Talk」より>

 

1 2

その他の記事

欠落していない人生など少しも楽しくない(高城剛)
『好きを仕事にした』人の末路がなかなかしんどい(やまもといちろう)
これからのクリエーターに必要なのは異なる二つの世界を行き来すること(岩崎夏海)
旅を快適に続けられるための食事とトレーニングマシン(高城剛)
良い旅は、旅立つ前に決まるのです(高城剛)
「テキストをwebで売る」のこれからの話をしよう(小寺信良)
アフリカ旅行で改めて気付く望遠レンズの価値(高城剛)
「東大卒ですが職場の明治卒に勝てる気がしません」(城繁幸)
ピダハンとの衝撃の出会い(甲野善紀)
都知事・小池百合子さんは希望の党敗戦と台風対応の不始末でどう責任を取るのか(やまもといちろう)
「すぐやる自分」になるために必要なこと(名越康文)
「自己表現」は「表現」ではない(岩崎夏海)
明日にかける橋 1989年の想い出(切通理作)
「暗い心」から脱するための、あまりにもシンプルな指針(名越康文)
除湿、食事、温灸……梅雨時のカラダ管理、してますか?(若林理砂)

ページのトップへ