若林理砂
@asilliza

メルマガ『鍼灸師が教える一人でできる養生法』より

子育てへの妙な圧力は呪術じゃなかろうか

呪術の構造

……呪術の構造ってのがありまして。悪い予言はかならず当たるように出来ているのです。良い予言は当てられないのだ。

今から説明するけど、「◯◯だと××なことが起きるから、△△にしないとダメ」ってのが呪いなのだってすぐわかるよ。よく覚えといてね。これは山岸凉子さんの漫画『黒鳥――ブラックスワン』に出てくるんだけどね。

1.「あなたに大変な災厄が起こる」って予言者がいう。
2.あなたは、「それは大変!」と不安になる。
3.予言者が「斯く斯く云々の品物を持ってきて神に捧げれば逃れられる」という。
4.あなたはそれをもって予言者のところへ来て儀式をしてもらう。

そしてここから先が問題。この先は2パターンが考えられるのね。

A:災厄が起きなかった
B:災厄が起きた

Aだったら、予言者は「神へ品物を捧げたために災厄から逃れた」と言うし、Bだったら「儀式を行ったためにこの程度の災厄で済んだ」と言えるんだわー。

多分、日本のお母さんがたは毎日毎日、呪いをかけられてるんだと思う。

アレもコレもソレも全部やらないとならない、母乳じゃないとダメ、離乳食は規定のグラムで全部食べさせないと、おむつは早くはずさなきゃ、食事は全部手作りでないと、迷惑がかかるから子供連れで外出しない、子供に怒っちゃダメ、ひっぱたいちゃダメ、家事はちゃんとやって、育児と仕事の両立しなきゃ、一人っ子じゃ……。

……自分がダメな母親になっちゃう。
……子どもがちゃんと育たなくなっちゃう。

呪いです。ホントに。上記全部こなしたとしても、良い母親で良い子どもに育つという保障なんかありません。こういう呪いがあっちこっちからかけられてるんだと思うのよ。だから、あのブログがものすごく共感を呼ぶんだと思う。

1 2 3 4
若林理砂
1976年生まれ。鍼灸師・アシル治療室院長。高校卒業後に、鍼灸免許を取得し、エステサロンの併設鍼灸院で、技術を磨く。早稲田大学第二文学部卒。2004年、アシル治療室開院。現在3ヵ月先まで予約が埋まるほどの人気を集めている。

その他の記事

「科学」と「宗教」、あるいは信仰における「公」と「私」(甲野善紀)
夏の終わりに不老不死の可能性を考える(高城剛)
袋小路に入ってしまった年金制度改革をどうしたものか(やまもといちろう)
ヘヤカツで本当に人生は変わるか?(夜間飛行編集部)
「デトックス元年」第二ステージに突入です!(高城剛)
人はなぜ初日の出に惹かれるのか–数万年の心の旅路(鏡リュウジ)
依存から祈りへ(名越康文)
「あたらしい領域」へ踏み込むときに行き先を迷わないために必要な地図(高城剛)
世界百周しても人生観はなにも変わりませんが、知見は広がります(高城剛)
僕がザハ案の国立競技場の建設に賛成していた、たった一つの理由(岩崎夏海)
ウェブフォントを広めたい・ふたたび(西田宗千佳)
季節の変わり目と心身のリセット(高城剛)
気候変動が影響を及ぼす人間の欲望のサイクル(高城剛)
週刊金融日記 第306号【余るホワイトカラーと足りないブルーカラー、株式市場は回復の兆し他】(藤沢数希)
砂上の楼閣ドバイ(高城剛)
若林理砂のメールマガジン
「鍼灸師が教える一人でできる養生法」

[料金(税込)] 550円(税込)/ 月
[発行周期] 月2回発行(第2,第4月曜日配信予定)

ページのトップへ