※高城未来研究所【Future Report】Vol.402(2019年3月1日発行)より

今週は、セドナにいます。
真夏の南米は、日々40度を超える暑さでしたが、アリゾナ州セドナは、スーパームーンに異常気象が重なり、マイナス10度の大雪。
観測史上初の記録的降雪量となりました。
気温差50度は、さすがの僕も堪えますが、今週は、南カリフォルニアのLA近郊でも雪が降り、地球の寒冷化を実感しています。
さて、セドナは、標高1300メートルに位置する「パワースポット」として日本人に大人気の旅先です。
地球の磁力が集中し、強いエネルギーを持つポイント「ボルテックス」があると言われ、癒し、ヒーリングを求めて多くの旅行者がセドナに訪れています。
一方、米国人からは、周囲を赤い岩山に囲まれた「レッドロック・カントリー」として知られ、温暖で過ごしやすいことから「リタイヤメント先」だと見られており、「パワースポット」云々という人は、ほとんどおりません。
どちらにしろ、セドナの楽しみは、岩山歩きしかありませんが、実は、この大雪のため、滞在しているモーテルから一歩も出られなくなってしまいまして、予定していた撮影は中止するにしても、食事もままならない状況になってしまいました。
その上、インターネットも断線気味で、同行者や宿泊客は、皆右往左往しています。
しかし、つい先日まで、電気も水道もインターネットもないアマゾンの奥地にいた僕から見れば、この程度なら快適この上ありません。
刺されたら即死する蚊もいなければ、虎も出ません。
水や食事は、モーテル内の自動販売機に山ほどあり、ピラニアやワニの尾を食べる必要もありません。
暖房が完備し、なにより屋根がある!
まさか、米国でサバイバル場面に直面するとは思いもよりませんでしたが、ニューヨーク、LA、そして東京から来たフィルムクルーの慌てぶりをみますと、いかに「都会者は利便性に溺れている」のか、考えさせられます。
ある日、突然マラソン大会に出場しても、良い成績を残すどころか、下手をすれば身体を痛めてしまいます。
ですが、日々少しづつ走って距離を伸ばし、鍛錬を積み重ねることで、ゴールに到達できるものです。
これは、ランに限りません。
迫りくる地球規模の様々なクライシス。
この問題を個々で乗り切るため、この数年「圏外への旅」を、事あるごとに提案して参りました。
電気も水道もインターネットもない場所で、夜空を見ながら、自己を振り返る。
このトレーニングとも体験ともいうべき経験を経た者が、これからの時代をサバイブできると考えます。
そろそろGWの過ごし方をお考えの方も多い頃。
ぜひ「圏外」へ!
高城未来研究所「Future Report」
Vol.401 2019年2月22日発行
■目次
1. 近況
2. 世界の俯瞰図
3. デュアルライフ、ハイパーノマドのススメ
4. 「病」との対話
5. 身体と意識
6. Q&Aコーナー
7. 連載のお知らせ
高城未来研究所は、近未来を読み解く総合研究所です。実際に海外を飛び回って現場を見てまわる僕を中心に、世界情勢や経済だけではなく、移住や海外就職のプロフェッショナルなど、多岐にわたる多くの研究員が、企業と個人を顧客に未来を個別にコンサルティングをしていきます。毎週お届けする「FutureReport」は、この研究所の定期レポートで、今後世界はどのように変わっていくのか、そして、何に気をつけ、何をしなくてはいけないのか、をマスでは発言できない私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
その他の記事
|
フィンテックとしての仮想通貨とイノベーションをどう培い社会を良くしていくべきか(やまもといちろう) |
|
「本当かどうかわからない数字」に左右され責任を押し付けあう日本社会(高城剛) |
|
失敗した「コンパクトシティ」富山の現実(高城剛) |
|
福永活也さんの「誹謗中傷示談金ビジネス」とプロバイダ責任制限法改正の絶妙(やまもといちろう) |
|
世界的な景気減速見込みで訪れる「半世紀の冬」(やまもといちろう) |
|
「定額制コンテンツサービス」での収益還元はどうなっているのか(西田宗千佳) |
|
『「赤毛のアン」で英語づけ』(4) 大切な人への手紙は〝語感〟にこだわろう(茂木健一郎) |
|
kindle unlimitedへの対応で作家の考え方を知る時代(高城剛) |
|
萩生田光一師匠、ガセネタを流し続けてきた深田萌絵を刑事告訴(やまもといちろう) |
|
コロナ渦で大きく変わってしまったシアトルの街(高城剛) |
|
メダルの数より大切なことがある ――有森裕子が語る2020年に向けた取り組み(宇野常寛) |
|
中国人が日本人を嫌いになる理由(中島恵) |
|
普遍的無意識を目指すあたらしい旅路(高城剛) |
|
作家を目指すあなたへ その1〜「書き出しの一行」が小説作品全体のたたずまいを決定する!(草薙渉) |
|
ここまで政策不在の総選挙も珍しいのではないか(やまもといちろう) |











