明確な目的を持って入社する
筆者の知人に、佐藤氏という人物がいる。彼は東大からキャリア官僚として経産省に進み、20代で、ある民間企業に転職した。その転職先とは他でもないワタミである。
「なんでそんな転職をしたんだ!」
と疑問に思った人も多いはず。何を隠そう、筆者も最初はそう思ってしまった。ただ、そこには明確な目的があったという。
彼には「飲食店を起業する」という昔からのビジョンがあり、渡邉社長の起業本もすりきれるほど読んでいた。ただ、ゼロから飲食店を経営するのはハードルが高い。というわけで、かつて渡邉氏がつぼ八で学んだのと同様に、ノウハウを得るべく修行として入社したわけだ。これは非常に合理的な行動だろう。
ちなみに、本人の起業は失敗してしまったが、その後はシンクタンクに再就職して会社法関係の本も出版、現在は山形市長選で次点につけるなど、なかなか興味深いキャリアを継続中だ。起業というビジョンはとん挫してしまったものの、20代で事業を俯瞰的に眺めるという視点がキャリア形成に役立っていることは言うまでもない。

その他の記事
![]() |
暗い気分で下す決断は百パーセント間違っている(名越康文) |
![]() |
俺たちのSBIグループと再生エネルギーを巡る華麗なる一族小泉家を繋ぐ点と線(やまもといちろう) |
![]() |
2018年は誰もが信じていたことがとても信用できなくなる事態が多発するように思われます(高城剛) |
![]() |
そろそろ中国の景気が悪くなってきた件について(やまもといちろう) |
![]() |
「政治メディア」はコンテンツかプラットフォームか(津田大介) |
![]() |
タワマン税制の終わりと俺たちの税務のこれから(やまもといちろう) |
![]() |
北朝鮮危機の背後にある金正恩の怯えとアメリカのメッセージを読み解く(小川和久) |
![]() |
昨今の“AIブーム”について考えたこと(本田雅一) |
![]() |
週刊金融日記 第270号 <小出恵介美人局事件とベイズ統計学 ~なぜナンパは最も安全な出会いなのか 他>(藤沢数希) |
![]() |
トランプVSゼレンスキー、壊れ逝く世界の果てに(やまもといちろう) |
![]() |
自分の健康は自分でマネージメントする時代(高城剛) |
![]() |
Qualcommブースで聴いたちょこっといい話(小寺信良) |
![]() |
「13歳の息子へ送ったiPhoneの使用契約書」が優れている理由(小寺信良) |
![]() |
(ある意味で)巨星・石原慎太郎さんを悼んで(やまもといちろう) |
![]() |
乱れてしまった自律神経を整える(高城剛) |