明確な目的を持って入社する
筆者の知人に、佐藤氏という人物がいる。彼は東大からキャリア官僚として経産省に進み、20代で、ある民間企業に転職した。その転職先とは他でもないワタミである。
「なんでそんな転職をしたんだ!」
と疑問に思った人も多いはず。何を隠そう、筆者も最初はそう思ってしまった。ただ、そこには明確な目的があったという。
彼には「飲食店を起業する」という昔からのビジョンがあり、渡邉社長の起業本もすりきれるほど読んでいた。ただ、ゼロから飲食店を経営するのはハードルが高い。というわけで、かつて渡邉氏がつぼ八で学んだのと同様に、ノウハウを得るべく修行として入社したわけだ。これは非常に合理的な行動だろう。
ちなみに、本人の起業は失敗してしまったが、その後はシンクタンクに再就職して会社法関係の本も出版、現在は山形市長選で次点につけるなど、なかなか興味深いキャリアを継続中だ。起業というビジョンはとん挫してしまったものの、20代で事業を俯瞰的に眺めるという視点がキャリア形成に役立っていることは言うまでもない。
その他の記事
『もののあはれ』の実装は可能か(宇野常寛) | |
仕事とは「何を」するかではなく「どう」するかだ(岩崎夏海) | |
オーバーツーリズムでニセコ化する草津(高城剛) | |
いつもは持たない望遠レンズで臨む世界遺産パンタナル大湿原(高城剛) | |
眼鏡っ子のための心を整えるエクササイズ(名越康文) | |
いまの銀座に「粋」な場所を求めて彷徨う(高城剛) | |
「高価格による高サービス」にすり替わってしまった「おもてなし」(高城剛) | |
女の体を、脅すな<生理用ナプキンの真実>(若林理砂) | |
縮む地方と「奴隷労働」の実態(やまもといちろう) | |
「いま評価されないから」といって、自分の価値に疑問を抱かないためには(やまもといちろう) | |
21世紀の稼ぎ頭は世界中を飛び回るシェフ、DJ、作家の三業種(高城剛) | |
「近頃の新入社員は主体性に欠ける」と感じる本当の理由(名越康文) | |
イギリスと中国、お互いに国営メディアBANで見る価値観の衝突とプロパガンダ戦(やまもといちろう) | |
怪しい南の島が目指す「金融立国」から「観光立国」への道(高城剛) | |
菅直人さんVS橋下徹さん&日本維新の会を「ヒトラー」と指弾し揉めるの巻(やまもといちろう) |