高いエステはなぜ痛いのか
以前、とある人から「10万円以上のエステと10万円以下のエステをはっきり分けるのは「痛み」である」という話を聞いたことがあります。
「高いエステほど痛い」
これは、心理学的にも、非常に興味深い話だと思いました。
もちろん、痛いだけで効果がなければお客さんもつかないわけですが、高い料金を取って、お客さんに納得してもらうには、「痛み」があったほうがいいというのは、なるほどな、と思ったんです。
どういうことでしょうか? それは僕らがみんな「刺激依存症」であることと、関係しています。
傷つきやすさには個人差がある
僕らはみんな、本音のところでは「世界でいちばん傷つきやすいのは自分だ」と思っています。でも一方で、「傷つきやすさには個人差がある」というのもまた、実感でしょう。傷つくことによってすごく苦しむ人と、そこからぱっと明るく気分を切り替えることができる人がいる。
僕らの心はそもそも、何によって傷つくのでしょう。人間関係を筆頭に、いろんなことが思い浮かぶと思いますが、突き詰めると僕らは「刺激」によって傷ついているということがわかります。
刺激があるからこそ、僕らは辛かったり、悲しかったりする。もちろん、うれしかったり、楽しかったりすることもある。しかしいずれにしても僕らの心は常に、刺激によって動かされている。
問題なのは、「それがよい刺激なのか悪い刺激なのか」ということとはまったく無関係に、僕らの心は「刺激」を求めるということです。もっといえば、体や心に悪い刺激だとわかりきっていても、まったく刺激がない状態よりは、刺激があるほうを選択してしまいがちなんです。

その他の記事
![]() |
FATF勧告でマネーロンダリング日本不合格の後始末(やまもといちろう) |
![]() |
19人殺人の「確信犯」と「思想の構造」(やまもといちろう) |
![]() |
PCがいらなくなる世界(小寺信良) |
![]() |
カナダでは尊敬の意をこめて先住民族をファーストネイションズと呼びます(高城剛) |
![]() |
明石市長・泉房穂さんが燃えた件で(やまもといちろう) |
![]() |
人はなぜ初日の出に惹かれるのか–数万年の心の旅路(鏡リュウジ) |
![]() |
あるといいよね「リモートプレゼンター」(小寺信良) |
![]() |
私が古典とSFをお勧めする理由(名越康文) |
![]() |
本気でスゴイ!手書きアプリ2つをご紹介(西田宗千佳) |
![]() |
何とかなった日韓GSOMIA「パーフェクトゲーム」の苦難(やまもといちろう) |
![]() |
ルンバを必要としない我が家でダイソンを導入した話(小寺信良) |
![]() |
女子高生に改正児童ポルノ法の話をした理由(小寺信良) |
![]() |
完全な自由競争はファンタジーである(茂木健一郎) |
![]() |
YouTube発信を始めようと考えた理由(本田雅一) |
![]() |
テクノロジーが可能にしたT2アジア太平洋卓球リーグ(T2APAC)(本田雅一) |