甲野善紀
@shouseikan

甲野善紀メルマガ『風の先、風の跡』より

「先生」と呼ぶか、「さん」と呼ぶか

3月7日の対談(※)を前にして

城雄二氏
昨年11月、私が広島県安芸太田の「たんじゅんファーム」で初めて「炭素循環農法(たんじゅん農法)」を具体的に知る事となったのだが、そこで初めてこのたんじゅん農法のメカニズムと具体的方法を伝えられている講師の城雄二先生とお会いした。この事は、すでにこのメールマガジンvol.064の「松聲館日乗」<「炭素循環農法」が与えてくれた希望>で書いたと思うが、城先生は出会ってすぐその人格の高潔さが伝わってきて、何とも言えない感動を覚えた。私は仕事柄かなり多くの方々と会っているが、初対面で出会った瞬間にその人格にうたれるような経験は滅多にない。

 

甲野善紀メールマガジンvol.064

http://yakan-hiko.com/BN1965

※2014年3月7日、甲野善紀氏と城雄二氏との対談イベントを開催します。詳細はリンク先。

http://yakan-hiko.com/event.php?id=20140307

 

私が「炭素循環農法」に関心を持ったのは、ひとつはこれが現代のさまざまに行き詰っている農業をはじめとする諸問題の突破口になるのではないかと思った事もあるが、この11月1日に安芸太田で城雄二先生にお会いした時のインパクトも少なからず関わっていると思う。この日は、以前から私の講座によく出席されていた方々数人も、この講習会に参加されたのだが、全員が少なからぬ感銘を受けたようであった。なかでも深く感激をしたK女史が、その後、城先生に連絡を取り、自らが世話人となって、この「炭素循環農法」の講習会を東海地区で開かれたようである。その報告のメールを最近K女史から頂き、その時の状況等についてK女史と若干やり取りをしたのだが、私が予測していたように、城雄二先生は自らを「先生」と呼ばれる事を好まれていないようであった。

1 2 3 4 5 6 7
甲野善紀
こうの・よしのり 1949年東京生まれ。武術研究家。武術を通じて「人間にとっての自然」を探求しようと、78年に松聲館道場を起こし、技と術理を研究。99年頃からは武術に限らず、さまざまなスポーツへの応用に成果を得る。介護や楽器演奏、教育などの分野からの関心も高い。著書『剣の精神誌』『古武術からの発想』、共著『身体から革命を起こす』など多数。

その他の記事

わずか6ページの『アンパンマン』(津田大介)
吉野彰さんノーベル化学賞に想う、リチウムイオン電池と現代デジタル製品(本田雅一)
季節の変わり目に丹田呼吸で自律神経をコントロールする(高城剛)
資本主義の「貪欲さ」から逃げるように拡散するエッジ・ブルックリンの本当の魅力(高城剛)
『「赤毛のアン」で英語づけ』(4) 大切な人への手紙は〝語感〟にこだわろう(茂木健一郎)
女の体を食い物にする「脅し系ナチュラル」との戦い方(若林理砂)
任天堂の役割は終わったのか スマホでゲーム人口拡大を受けて(やまもといちろう)
俺たちのSBIグループと再生エネルギーを巡る華麗なる一族小泉家を繋ぐ点と線(やまもといちろう)
今週の動画「払えない手」(甲野善紀)
暦から社会と自分の未来を読み解く(高城剛)
ウェブフォントを広めたい・ふたたび(西田宗千佳)
世界を息苦しくしているのは「私たち自身」である(茂木健一郎)
「編集者悪者論」への違和感の正体(西田宗千佳)
大騒ぎの野球賭博と山口組分裂騒動あれこれ(やまもといちろう)
「脳内の呪い」を断ち切るには(西條剛央)
甲野善紀のメールマガジン
「風の先、風の跡~ある武術研究者の日々の気づき」

[料金(税込)] 550円(税込)/ 月
[発行周期] 月1回発行(第3月曜日配信予定)

ページのトップへ