やまもといちろうの記事一覧

個人投資家、作家。1973年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。東京大学政策ビジョン研究センター客員研究員を経て、情報法制研究所・事務局次長、上席研究員として、社会調査や統計分析にも従事。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わる一方、高齢社会研究や時事問題の状況調査も。日経ビジネス、文春オンライン、みんなの介護、こどものミライなど多くの媒体に執筆し「ネットビジネスの終わり(Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など著書多数。
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いまそこにある農政危機と農協系金融機関が抱える時限爆弾について

旧聞に入ってしまうかもしれませんが、10月31日の衆議院解散総選挙後、調査報告ラッシュ終わりに取引先と一緒になって毎年恒例の地方巡業を少ししました。と言っても、昨年はコロナで中止、今年も受け入れ先の問題もあるので日程も訪問先も会議数も大幅縮小でしたので、ちょっとした小旅行で終わってしまったのが残念でしたが、それでも二年ぶりにリアルでお目にかかる、地方経済を支える人たちが無事に暮らしておられ再会できてよかったです。(2021.12.31)  続きを読む

三菱商事とシーテックのコンソが洋上風力発電プロジェクト全勝の件

一部界隈ではさわさわしておりましたが、既報の通り、由利本荘沖や能代・三種町沖、銚子沖と募集のあったすべてのプロジェクトで三菱商事エナジーソリューションズ&三菱商事本体とシーテックのコンソーシアムが落札しました。正直この値段でできるならば、現時点での風量発電は日本では満額回答と言えるんじゃなかろうか、と思います。(2021.12.30)  続きを読む

明石市長・泉房穂さんの挑戦と国の仕事の進め方と

明石市長の泉房穂さんが、このたび国が決定した子どもへの10万円相当の支給について怒りのツイートをされておりまして。実際のところ、今回の子どもへの給付は揉める要素満載だったんですよね。(2021.12.28)  続きを読む

いじめ問題と「個人に最適化された学び」と学年主義

 いじめ問題が百家争鳴になるのは、おそらくすべての大人が人間関係に子どもの頃から悩み、いろんな人と仲良くなったり喧嘩したりしながら歳を重ねて現在に至る当事者だからだと思うんですよね。(2021.12.01)  続きを読む

「お前の履歴は誰のものか」問題と越境データ

そんなわけで、遅かりしとはいえサードパーティークッキーの利用是非について日本でも総務省を中心に検討会が始まりました。当メルマガでも何度も触れているテーマですし、この手の問題ではもはや定番ですが、俺たちの森亮二先生が議論を整理した資料をすでに出していて、私が見る限り森亮二案を満額回答としてどこまで「値切りさせられるか」というのがテーマになるのではないかなと思っています。まとめとしては追跡技術の進化とプライバシーというテーマセットがされていますが、実際には追跡データでどれだけいままでICT事業者、とりわけプラットフォーム事業者が利益を上げてきたかということの裏返しでもあります。(2021.12.01)  続きを読む

リベラルの自家撞着と立憲民主党の相克

例えば、(これは文春など商業媒体に書くほうが適切かもしれませんけれども)ツイフェミ問題について議論をするときに、私なんかだと「何故それを問題視するのか」という話は出てきます。広告表現で少しでも女性蔑視的なニュアンスが感じ取れたならばそれをバッシングしたり、献血で胸の大きい女の子のオタ絵を発見して公共の場でこれは相応しくないと騒ぐようなノリのやつです。(2021.11.28)  続きを読む

野党共闘は上手くいったけど、上手くいったからこそ地獄への入り口に

動かすことのできない事実として、立憲民主党、共産党、れいわ新選組、社民党による野党共闘はうまくいったと思うのです。ここで「うまくいった」と書くのは、実質的に支持層の総和以上に得票を増やすことができた、それに伴って議席数をより多く確保することができたというのが大きい。(2021.11.03)  続きを読む

「立憲共産党」はなぜ伸び悩んだか

Twitterでうっかり口を滑らせてしまい、怒られが発生したのですが、個人的には総括として「立憲民主党と共産党らの選挙協力は実は効果が限定的なものだったことを露呈してしまった選挙だった」と思っています。もともと立憲民主党と共産党の「共闘」についてはかねて異論があって、共産党(全労連)とは不俱戴天の仇とも言える連合が立憲民主党の選挙実務を手伝うだけでなく組織内議員も輩出しているため、立憲民主党支持者が共産党と候補者を一本化しても共産党への投票には至らないという問題点は指摘されてきました。(2021.11.01)  続きを読む

【疲弊】2021年衆議院選挙の総括【疲弊】

今回は大変に疲れ果てた2021年衆議院選挙でありましたが、所属先のシンクタンクからの委託を受けて、某組織の選挙実務の中の人をほんのりやらせてもらい、投開票日が過ぎたいまも大反省会に駆り出され事後策を練る作業をしております。疲れはしましたが楽しかったなあというのが一番大きく、大変に充実した3週間ほどでありました。(2021.11.01)  続きを読む

「小池百合子の野望」と都民ファーストの会国政進出の(まあまあ)衝撃

私が思うに、いわゆる「女帝」小池百合子さんというのは凄く分かりやすい人で、政界渡り鳥とか黒い女的な物言いをされやすいんですけど、実際にはただ単に「私は日本憲政史初の女性総理大臣になりたい」という野望ひとつですべてが説明できる御仁なんですよ。他人に対して冷酷に見えるのも、またいちいち打算的な動きも、これらはすべて「私が総理大臣になるために役に立つ事柄・人物なのか」という一本バシッと筋の通った価値判断ですべてが説明できます。ほんと、分かりやすいんです。(2021.10.02)  続きを読む

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