明確な目的を持って入社する
筆者の知人に、佐藤氏という人物がいる。彼は東大からキャリア官僚として経産省に進み、20代で、ある民間企業に転職した。その転職先とは他でもないワタミである。
「なんでそんな転職をしたんだ!」
と疑問に思った人も多いはず。何を隠そう、筆者も最初はそう思ってしまった。ただ、そこには明確な目的があったという。
彼には「飲食店を起業する」という昔からのビジョンがあり、渡邉社長の起業本もすりきれるほど読んでいた。ただ、ゼロから飲食店を経営するのはハードルが高い。というわけで、かつて渡邉氏がつぼ八で学んだのと同様に、ノウハウを得るべく修行として入社したわけだ。これは非常に合理的な行動だろう。
ちなみに、本人の起業は失敗してしまったが、その後はシンクタンクに再就職して会社法関係の本も出版、現在は山形市長選で次点につけるなど、なかなか興味深いキャリアを継続中だ。起業というビジョンはとん挫してしまったものの、20代で事業を俯瞰的に眺めるという視点がキャリア形成に役立っていることは言うまでもない。

その他の記事
![]() |
週刊金融日記 第308号【日本の大学受験甲子園の仕組みを理解する、米国株は切り返すも日本株は森友問題を警戒他】(藤沢数希) |
![]() |
週刊金融日記 第265号 <日本社会で多夫一妻制が急激に進行していた 他>(藤沢数希) |
![]() |
住んでいるだけでワクワクする街の見つけ方(石田衣良) |
![]() |
リモートワーク時代のエンタメを考える(本田雅一) |
![]() |
うなぎの蒲焼は日本の歴史と文化が凝縮された一皿(高城剛) |
![]() |
統制される仮想通貨界隈、イギリスがすべての暗号資産を国家管理に(やまもといちろう) |
![]() |
自己セラピーダイエットのすすめ:酒好き、食いしん坊のスーパーメタボなアラフィフでも健康と若さを取り戻せた理由(本田雅一) |
![]() |
人生初めての感動の瞬間(光嶋裕介) |
![]() |
意外に簡単に見られる新4K放送。だが課題も…(小寺信良) |
![]() |
なぜ若者がパソコンを使う必要があるのか(小寺信良) |
![]() |
「正しく怒る」にはどうしたらいいか(岩崎夏海) |
![]() |
「高倉健の死」で日本が失ったもの(平川克美×小田嶋隆) |
![]() |
ブラック企業と奴隷根性(岩崎夏海) |
![]() |
ゲンロンサマリーズ『海賊のジレンマ』マット・メイソン著(東浩紀) |
![]() |
信仰者の譲れない部分(甲野善紀) |