社会のシステム化が「うつ」を呼ぶ
共感ですらシステム化されていく社会の中で、「驚く力」は、本当の意味での「共感」を呼び覚ますスイッチになりうると僕は考えています。
そこに取り組まない限り、僕らの社会全体を取り巻くある種の「うつ」状態から抜け出すことは難しいと僕は思う。というのも、「うつ」の根底には、自分の人生が「システム」に支配されているという思い込みがあるからです。
システムは、あらゆることは予測可能であり、予定調和であることを求めます。それは確かに安全・安心な世界かもしれませんが、社会がそちらに向かえば向かうほど、僕らは抑うつ状態から抜け出しにくくなっていきます。
システムがよくできていればできているほど、うつは強くなる。そういう意味では、3.11のような天災によってシステムが一時的に崩壊したときは、僕らが驚く力を取り戻し、うつ状態から抜け出すという点では「チャンス」でした。
しかし実際には、少なくとも社会全体としては、より強固なシステム、より間違いない予定調和を求める方向に進み、さらに社会の抑うつの度合いは増しているように思います。
おそらく、東北で実際に被災した方々の中には、そういう「システムをより強化する方向性」に疑問を抱き、違う方向に舵を切ろうとした人も少なからずいたはずです。しかし、多くの日本人は、結果的にはシステムを強化する方向を選んだ。
それくらい僕たちは、システム化されることを、自ら望んでしまう傾向を持っている。その一方で、世界を完全にシステム化することは不可能であることもまた、どこかで気づいてもいる。
その他の記事
|
ピダハンとの衝撃の出会い(甲野善紀) |
|
効かないコロナ特効薬・塩野義ゾコーバを巡る醜聞と闇(やまもといちろう) |
|
米豪だけでなく日露も導入を見送る中国通信機器大手問題(やまもといちろう) |
|
日本人は思ったより働かない?(高城剛) |
|
「深刻になる」という病(名越康文) |
|
「キャラを作る」のって悪いことですか?(名越康文) |
|
間違いだらけのボイストレーニング–日本人の「声」を変えるフースラーメソードの可能性(武田梵声) |
|
都知事・小池百合子さんは希望の党敗戦と台風対応の不始末でどう責任を取るのか(やまもといちろう) |
|
なぜ「もしドラ」の続編を書いたのか(岩崎夏海) |
|
11月の『漆黒と灯火』例会、ゲストは乙武洋匡さん。また当メルマガで乙武洋匡さんとの対談連載が開始されます(やまもといちろう) |
|
『「赤毛のアン」で英語づけ』(4) 大切な人への手紙は〝語感〟にこだわろう(茂木健一郎) |
|
季節にあわせた食の衣替え(高城剛) |
|
ブラック企業と奴隷根性(岩崎夏海) |
|
「罪に問えない」インサイダー取引が横行する仮想通貨界隈で問われる投資家保護の在り方(やまもといちろう) |
|
キリシタン大名と牛肉を食する文化(高城剛) |












