社会を一気に変えることはできない
僕はメルマガの中で繰り返し、「枠から抜け出そう」ということを訴えてきました。それは、仏教的な意味での<「自分」という枠組みから抜けだそう>というメッセージと同時に、ここまで述べてきたような日本人独特の<ただし、この範囲の中で>という無意識の枠組みに気づき、そこから抜けだしていく必要がある、と考えているからです。
そこから抜け出さないことには、僕らは本当の意味で「好き嫌い」の区別を主体的に判断できるようにならないし、根っこからクリエイティブに生きることができないのです。
しかし、この手の話をすると必ず、「そんなことを言って、みんなが枠組みから外れてしまったらどうするんだ」という方がおられます。みんなが無意識のうちに「枠組み」を守っているからこそ、日本では秩序が守られている。それを壊してはいけないのだ……というふうに。
その種の質問にいちいち答えるのは面倒なので、僕はこの手の話は、メールマガジンのような媒体に限ってするようにしています(テレビはもちろんのこと、他の媒体では、あまりこういう話をしていません)。ただ、もしもそういうことを聞かれたら、僕はこうお答えするでしょう。
「そうですね。みんなが枠組みから外れたら、社会が混乱するかもしれませんね。でも……
※ここから先は、名越康文メールマガジン『生きるための対話 dialogue』
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