パンの品質劣化には二つの種類がある
……要するにここが区別すべきポイントなんだな。パンの品質劣化には、
1.カビ等による劣化
2.食感や食味の劣化
の二つがあるわけ。臭素酸カリウムは、2の劣化を防ぐ事ができる食品添加物なのだ。1の劣化を防ぐ機能はないのだ。グルテンと結合して食感を向上させる添加物に防カビの作用はありません。
コラムの最初の方にリンクさせた長村洋一先生の論文にはこのへんのことが細かく描かれています。文章としてはちょっと「消費者は化学的見地に乏しい」って立場に寄りすぎていてその点、普通の消費者は読んでいると鼻につくかもしれませんけど、平易な文章で的確で分かりやすいです。ぜひ全部読んでみて。化学者はこういう風に添加物を捉えているんですよ。
一部引用。
「パンに生える赤カビ、青カビには何種類かのマイコトキシンが含まれている。私は、もし、食パンによる発がんを恐れるとするならば、痕跡程度の臭素酸が入っていたとしてもカビの生えないヤマザキパンの方がよほど安全だと結論付けるのがリスク管理ではないかと考えている」
……マイコトキシンというのはカビ毒の総称ですね。
リスクの考え方ですよー、これ。わたし、以前、息子の川崎病に関してこれと同じようなことを書いた覚えがあります。
私の父親は仕事で全国各地を飛び回っておるのですが、彼は大事な仕事のある前はコンビニ弁当しか食べないと豪語しております。なぜなら。食中毒のリスクを最小にすることができるだろうから。コンビニ弁当は添加物の入ったものがたくさん使われていますが、衛生管理は極端すぎるほど徹底されています。リスク管理としては非常に正しい。
……ですが、長村先生、ちょっとだけ論点ズレてるのよね。無添加のパンをカビないうちに食べるのが一番安全だと思うよ、わたし。カビた無添加パンよりヤマザキパンの方が安全なのは確かだけどね。
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