[Q] いじめやパワハラの対象にならないためにはどうすればいいですか?
学校や会社など、組織のなかで、いじめやパワハラの対象にならないためにはどうすればいいですか? ハックルさんは、どういう人が世渡りが上手いなと思いますか?
[A] いじめられたくなければ空気を読め
いじめの対象にならないようにするには簡単で、空気を読めばいいのです。いじめというのは原則的に、空気を読めない人に対して、「おまえも空気を読め」と強要する同調圧力によって発生します。そのため、空気を読める人がいじめの対象になることは基本的にありません。
しかしながら、空気を読むのは簡単だといいましたが、ある種の人にとっては難しいのもこれまた事実です。どういう人が空気を読めないかというと、基本的に傍若無人——周囲のことが目に入らない人ですね。ではどうして周囲のことが目に入らないかというと、それは自分のことばかり考えているからです。自分というのが壁となって、周囲のことが見えなくなるのです。
「傍若無人」というのは自己愛が強すぎる状態ですね。他人から満足に愛されてこなかったために、自分で自分を愛することでそれを埋め合わせしようとしている——そういう状態のときに自己愛が強くなりすぎます。本来は、大人になるに連れて自分を客観的に見られるようになり、自己愛にもどこかで抑制がかかって、バランスの取れた距離感を保てるようになるのですが、昨今ではそれができていない人が増えているように思います。その意味で、なかなか大人になりきれない人が増えているともいえるでしょう。
自己愛が強すぎる状態から抜け出すには、自分と他人を徹底的に比べることです。比べて、ここがいいとかここが悪いとか、自分を客観的に評価することです。自己愛が強すぎる人は、この作業を怠っています。
ただややこしいのは、自分ではやった気になっている人も多いということですね。そうして、自分の長所とか欠点とかを正しく把握できていません。
そこで、可能であれば他者に、自分の長所と欠点を聞くのがいいと思います。そして、それが自分の考えと違っていても、客観的な意見ということで、それを100%そのまま素直に受け入れることが大切です。
岩崎夏海メールマガジン「ハックルベリーに会いに行く」
『毎朝6時、スマホに2000字の「未来予測」が届きます。』 このメルマガは、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(通称『もしドラ』)作者の岩崎夏海が、長年コンテンツ業界で仕事をする中で培った「価値の読み解き方」を駆使し、混沌とした現代をどうとらえればいいのか?――また未来はどうなるのか?――を書き綴っていく社会評論コラムです。
【 料金(税込) 】 864円 / 月
【 発行周期 】 基本的に平日毎日
ご購読・詳細はこちら
http://yakan-hiko.com/huckleberry.html
その他の記事
中部横断自動車道をめぐる国交省の不可解な動き(津田大介) | |
「#どうして解散するんですか?」が人々を苛立たせた本当の理由(岩崎夏海) | |
可視化されているネットでの珍説や陰謀論に対するエトセトラ(やまもといちろう) | |
東京の広大な全天候型地下街で今後予測される激しい気候変動について考える(高城剛) | |
百田尚樹騒動に見る「言論の自由」が迎えた本当の危機(岩崎夏海) | |
開発者会議で感じた「AWS」という企業の本質(西田宗千佳) | |
ビデオカメラの起動音、いる?(小寺信良) | |
週刊金融日記 第276号 <ビットコインは本当に世界を変えるかもしれんね他>(藤沢数希) | |
「あたらしい領域」へ踏み込むときに行き先を迷わないために必要な地図(高城剛) | |
タレント候補が減った理由–戦い(の見物)を終えて(やまもといちろう) | |
今年もウルトラデトックス・シーズンがはじまりました(高城剛) | |
【第1話】日本型雇用の未来は君の肩に……(城繁幸) | |
個人の情報発信で考えていること(やまもといちろう) | |
アーユルヴェーダを築いた修行者たちを偲ぶ(高城剛) | |
それ「悲報」でもなんでもないから――化粧品はお肌に浸透しません!(若林理砂) |