軸、リズム、姿勢の三要素にまとめる
そのように自分なりに卓球を追求し、現役引退後はそれを伝えていく活動をするなかで、あるとき、「私の理想とする卓球は、リズム、姿勢、軸の三要素でまとめることができるんじゃないか」というところに行き着きました。
もちろん、卓球にはほかにもたくさんの要素があります。その人のレベルや、求めるものによって、他の要素を考えなくてはならなくなることもあるでしょう。でも、どんな人にとっても、この三要素は卓球というスポーツを上達していくうえで、普遍的な基準となるものだと思ったんです。
自分の運動、卓球を次のレベルに上げていくときに、「勝ちたい」とか「強くなりたい」という、自分の内側にある思いだけではどうしても限界に突き当たります。“自分発”の思いだけでは、どうしても今やっていることの延長線上でしか力を伸ばせないし、新しい世界に飛躍することができなくなってくる。
そのときに、軸・リズム・姿勢という普遍的なものを基準にすることが、壁を乗り越えていくうえで、力になるということがわかってきたんですね。
私が「you can:あなたにもできる」という言葉で言いたいのはそのことです。軸・リズム・姿勢という三要素を磨いていくことによって、「自分にはできないだろうな」という固定観念を乗り越え、どんどん新しい世界を発見していくことができるようになる。
そういう、自分の限界を越えていくチャレンジというのは、日本代表として世界を舞台に戦う人にとっても、週に1回の練習で、自分のできる範囲で上達したいという人にとっても、同じです。だからこそ、アープ理論は「上達したい」という思いを持つ人であれば、誰にとっても役立つんです。
無理のない、理にかなった運動というのは、あらゆるものの基本です。運動が理にかなったものであれば、その先にようやく、その人の個性や追求したい世界が出てくる。願いどおりの心の表現ができる可能性が出てくるんです。
(続く)
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