DVD『究極の卓球理論ARP(アープ)』刊行記念インタビュー

“美しい”は強い――本当に上達したい人のための卓球理論(下)

アープ理論の他領域への展開

私は卓球ってすばらしいスポーツだと思っています。サービス以外は必ず相手の打ったボールを返球するということですから、自分勝手に打つことはできない。だからそこには、リズムがあって、相手とのコミュニケーションが生まれる。音の行き来は音楽でもあり、音に合わせて打つ運動はダンスのようでもあります。

卓球は楽しくて、美しいものである。そういう意味からみても、卓球は100年先、200年先にも受け継いでいける可能性を持つスポーツだと思います。

スポーツとは何か。その根本にあるのは「身体」を動かす、ということですよね。試合ということになると、頭脳の戦いでもあるし、それはそれでおもしろいんですが、試合以前に身体を使う、スポーツするということがあり、そのベースには身体運動がある。アープ理論は、卓球のベースにあるスポーツ、スポーツのベースにある身体運動にスポットをあてた理論です。

そういう意味で、もし卓球以外のさまざまな分野の方がアープ理論を参考にしたり、取り入れることがあれば、すばらしいなと思っています。アープ理論は卓球の身体運動の理論ですから、卓球以外にも応用していただく可能性はきっとあるでしょう。

例えば陸上競技やスケート、サッカーなど、さまざまなスポーツの方が「卓球でこういうやり方が成り立つのであれば、自分のやっている競技ならどうだろう」と展開してもらってもいい。あるいはダンスでも、歌でも、書道でも、身体を使った動作を伴うものには、すべて共通する要素があると私は思っています。

そうやって、それぞれの分野の人が、自然体で無理なく、理にかなった動き方から取り組みを始めるということが、ひとつの文化になっていけばというのが私の願いです。

私自身も「卓球だけ」と思われるのは嫌なんです。でも、だからといって卓球の山中が「あなたの分野でも使えますよ! どうですか?」なんて自分から勧めたらはおかしいでしょう?(笑) ですから、どうぞご自由に使ってください、と思っています。

ちょっと話が大きくなってしまいましたが、本当によいDVDができたと思いますので、卓球の世界に限らず、いろんな人がアープに出会ってくれるといいですね。いろんな分野の才能ある人がアープと出会うことで、人の輪が生まれて、スポーツっていいよね、人間っていいよね、と思えるようになったら、本当に理想です。

(2012.11.22談)

 

 

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