言葉には射程距離がある
言葉には射程距離があります。
言葉を発する人がそれを意識しているかどうかとは関係なく、言葉にはそれが「届く」距離がある。理屈っぽくいうなら、言葉は辞書的な意味だけではなく、それを発した人が持つ歴史的、心理的、あるいは関係性に基づいた枠組によって規定されるものだということですね。
これは言葉が持っている当たり前の性質なのに、実践的には、しばしば無視されています。そして、それによって失われているものは途方もなく大きいと僕は考えています。
言葉の射程距離は、その言葉を取り巻く枠組みを何となく共有できるかどうかによって決まります。それを共有できなくなった瞬間、言葉はありとあらゆる形で誤読されるようになります。
そして、非常に厄介なことなんですが、この「射程距離」は、発信者の努力だけで広げることはできません。言葉の射程距離は、常にその言葉を受け取る人とともに作りだすしかない。もちろん、それを届かせようという努力とか、力量が発信者に求められるのは当然です。しかしより大切なことは、それが発信され、受信される「場」の力なんですね。それが整っていないことには、言葉は届かない。
それはもう、絶望的に届かないんです。
その他の記事
|
あたらしいライフスタイルのひとつとして急浮上する「スロマド」(高城剛) |
|
どうせ死ぬのになぜ生きるのか?(名越康文) |
|
日産ゴーン会長逮捕の背景に感じる不可解な謎(本田雅一) |
|
迷う40代には『仮面ライダー』が効く(名越康文) |
|
2020年の超私的なベストアルバム・ベストブック・ベストデジタル関連アクセサリー(高城剛) |
|
猥雑なエネルギーに満ちあふれていた1964年という時代〜『運命のダイスを転がせ!』創刊によせて(ロバート・ハリス) |
|
Googleの退職エントリーラッシュに見る、多国籍企業のフリーライド感(やまもといちろう) |
|
ビル・ゲイツと“フィランソロピー”(本田雅一) |
|
円で請求される燃油サーチャージに隠されたおかしな仕組み(高城剛) |
|
「嫌われJASRAC」が地裁裁判で無事勝利の報(やまもといちろう) |
|
国産カメラメーカーの誕生とその歴史を振り返る(高城剛) |
|
準備なしに手が付けられる、ScanSnapの新作、「iX1500」(小寺信良) |
|
「キレる高齢者」から見る“激増する高齢者犯罪”の類型(やまもといちろう) |
|
言われてみれば、いろいろとお騒がせしております(やまもといちろう) |
|
柔らかい養殖うなぎが美味しい季節(高城剛) |












