岩崎夏海
@huckleberry2008

岩崎夏海のメールマガジン「ハックルベリーに会いに行く」より

就活の面接官は何を見ているか

 

111616

就活の面接官は何を見ているか

知人の学生が就活をしているというので、「面接で何を聞かれた?」と尋ねたところ、「たわいもないことです」という返事が返ってきた。それで、「たわいもないこととは何?」と聞いたところ、「朝ご飯、何を食べましたか?」と聞かれた、というのだ。

その学生は、「そんなことを聞いて何が分かるのですかね?」と言っていたのだが、それを聞いて、「なるほど、学生は就活の面接官が何を見ているのか、分かってないのだ」というのが分かった。

結論から言うと、面接官は「答え方」を見ているのである。そこで「パン」と答えようが「ご飯」と答えようが、そんなことは問題ではない。問題はただ一つ、「どのような答え方をするか」ということだけだ。それこそが、唯一無二の評価対象なのである。

例えば、しどろもどろな答え方は「あわてんぼうだな」という評価につながるし、なかなか思い出せない人は「忘れっぽい人だな」という評価につながる。また、すらすら答えればいいかというと、そうでもない。あまり早く答えすぎると「せわしないな」という評価につながってしまうし、よどみなく答えすぎても、「心がこもってない」と思われる。

これは、ベンジャミン・フランクリンが自伝の中で述べていたのだが、人間というのは不思議なもので、つたない喋り方の方が、相手が真剣に聞いてくれるし、印象も良くなったりする。

そんなふうに、面接官は学生が「何を答えるか」は全く見ておらず、「どう答えるか」のみに集中している。だから、質問はなんでもいいのである。しかし、当の学生がそれに気づいていないのが面白いと思った。

 

※「岩崎夏海の身辺雑記」はメルマガ「ハックルベリーに会いに行く」で連載中です!

 

岩崎夏海メールマガジン「ハックルベリーに会いに行く」

35『毎朝6時、スマホに2000字の「未来予測」が届きます。』 このメルマガは、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(通称『もしドラ』)作者の岩崎夏海が、長年コンテンツ業界で仕事をする中で培った「価値の読み解き方」を駆使し、混沌とした現代をどうとらえればいいのか?――また未来はどうなるのか?――を書き綴っていく社会評論コラムです。

【 料金(税込) 】 864円 / 月
【 発行周期 】 基本的に平日毎日

ご購読・詳細はこちら

http://yakan-hiko.com/huckleberry.html

岩崎夏海

1968年生。東京都日野市出身。 東京芸術大学建築科卒業後、作詞家の秋元康氏に師事。放送作家として『とんねるずのみなさんのおかげです』『ダウンタウンのごっつええ感じ』など、主にバラエティ番組の制作に参加。その後AKB48のプロデュースなどにも携わる。 2009年12月、初めての出版作品となる『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(累計273万部)を著す。近著に自身が代表を務める「部屋を考える会」著「部屋を活かせば人生が変わる」(累計3万部)などがある。

岩崎夏海
1968年生。東京都日野市出身。 東京芸術大学建築科卒業後、作詞家の秋元康氏に師事。放送作家として『とんねるずのみなさんのおかげです』『ダウンタウンのごっつええ感じ』など、主にバラエティ番組の制作に参加。その後AKB48のプロデュースなどにも携わる。 2009年12月、初めての出版作品となる『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(累計273万部)を著す。近著に自身が代表を務める「部屋を考える会」著「部屋を活かせば人生が変わる」(累計3万部)などがある。

その他の記事

なぜ忘年会の帰り道は寂しい気持ちになるのか――「観音様ご光臨モード」のススメ(名越康文)
働き方と過ごし方。人生の“幸福の総量”とは(本田雅一)
サウンドメディテーションという新しい旅路を探る(高城剛)
貧富の差がなくなっても人は幸せにはなれない(家入一真)
武器やペンよりもずっと危険な「私の心」(名越康文)
あまり語られることのないエストニアが電子政府に向かわざるをえない本当の理由(高城剛)
スマホVRの本命「Gear VR」製品版を試す(西田宗千佳)
私の武術探究史の中でも記憶に残る技法ーーDVD『甲野善紀 技と術理2016―飇拳との出会い』(甲野善紀)
グリーンラッシュ:合法な大麻ビジネスがもたらす大いなる可能性(高城剛)
オリンピックという機会を上手に活かせたロンドンは何が違ったのか(高城剛)
気候変動や環境毒のあり方を通じて考えるフェイクの見極め方(高城剛)
乙武洋匡さんの問題が投げかけたもの(やまもといちろう)
そんなに「変」じゃなかった「変なホテル」(西田宗千佳)
【号外】「漫画村」ブロッキング問題、どこからも被害届が出ておらず捜査着手されていなかった可能性(やまもといちろう)
大騒ぎの野球賭博と山口組分裂騒動あれこれ(やまもといちろう)
岩崎夏海のメールマガジン
「ハックルベリーに会いに行く」

[料金(税込)] 864円(税込)/ 月
[発行周期] 基本的に平日毎日

ページのトップへ