「色」は付けます
井之上:なるほど。その「場」の機能を持たせるにあたってむずかしいのは、どこまで「色」を付けるかだと思うんです。例えば、東浩紀さんも指摘していましたが、「はてな」はマス化するために色を消そうとしました。実際、Facebookを見ても、Googleを見ても、徹底的に「色」がない。けれどもそうすると、コアなファンが付きにくくなってサービスとしては足腰が弱くなる。まあ、Appleは「色」がありながらにして、世界的な規模のサービスを提供していますが、はたしてジョブズ亡き後、ファンを惹きつけ続けることができるのかはわからない。
実際問題としては、「ちょうど良い程度に色付けをする」ということだと思いますが、津田さんの作られている政治メディアは、どのくらいの「色」を付けるのか、どのような「色」を付けるのか、構想はありますか。
津田:それは答えが出ています。唯一、色をつけるとするならば、「インターネットで社会を変える!」「インターネットで政治を良くする!」という立場に立つということです。結局、僕の作りたいメディアは、そこを突き進めていくためのメディアですので。だからインターネットに対して肯定的な政治家に関しては評価も上がるでしょうし、「ネットなんて必要ない」という政治家には、「化石のような政治家には早く退場してほしい」くらいのことは表明することになるでしょう。「右」とか「左」とかはどうでもいい。ただ「新しい市民社会はインターネットでつくるんだ」という背骨の部分だけは、はっきりと意見を表明していきたいと考えています。
……続きはご購読の上、お楽しみにください
《この記事は「津田大介の『メディアの現場』からの抜粋です。この特別号外は夜間飛行からの購読者限定配信となっております。ご興味を持たれた方は、ぜひご購読をお願いします。》
前回の夜間飛行特別号外「メルマガの未来~オープンとクローズの狭間で」はこちらから。
その他の記事
【第5話】オープン戦(城繁幸) | |
季節の変わり目と心身のリセット(高城剛) | |
柊氏との往復書簡(甲野善紀) | |
「スルーする」ことなど誰にもできない――過剰適応なあなたが覚えておくべきこと(名越康文) | |
まだ春には遠いニュージーランドでスマホ開発の終焉とドローンのこれからを考える(高城剛) | |
サイケデリック・ルネッサンス(高城剛) | |
ドイツは信用できるのか(やまもといちろう) | |
役の中に「人生」がある 俳優・石橋保さん(映画『カスリコ』主演)に訊く(切通理作) | |
自分をさらけ出そう(家入一真) | |
沖縄の長寿県からの転落で考える日本の未来(高城剛) | |
miHoYo『原神』があまりにもヤバい件(やまもといちろう) | |
戸田真琴の青春を黒い雨で染める~『コクウ』(『ほくろの女は夜濡れる』)監督榊英雄&主演戸田真琴ロング座談会(切通理作) | |
落ち込んで辛いときに、やってはいけないこと(名越康文) | |
ご報告など:いままで以上に家族との時間を大事にすることにしました(やまもといちろう) | |
パチンコで5万円負けてしまった後に聴きたいジャズアルバム(福島剛) |