「外組」と「内組」に二極化する時代

今週は東京にいます。この数日、米国の友人たちから「日本にしばらく移住したいんだけど、どうするのがいい?」と相談を受けます。他ならぬ米国でドナルド・トランプが大統領選に勝ったことに嫌気がさした人たちが、米国から脱出するのを目論み、移住先を探しているのです。(高城剛)
続きを読む2024.11.11

オーバーツーリズムでニセコ化する草津

今週は草津にいます。日本有数の温泉地として知られる群馬県の草津町。その名を聞けば、湯けむり立ち上る温泉街の情景を思い浮かべる方も多いでしょうが、近代になって開発された温泉と異なり、奈良時代の文献にもその名が記されているほど長い歴史を誇ります。(高城剛)
続きを読む2024.11.04

国民民主党「部分連合」で迎える石破茂政権で思い切れなかったところ

選挙後も、各種分析に使途する資料に接してあれこれ思い悩んでおります。これ、振り返るとやっぱり自由民主党総裁選でのボタンの掛け違いが大きかったと思うんですよ。国民人気や民意を取り入れるべきところと、全体や行く末を見て「それは違う」とプロとして思えるところは、仮に党員・党友の皆さんであったとしても意見を切り捨てることは考えたほうが良かったのではないかな、と。(やまもといちろう)
続きを読む2024.10.31

弊所JILIS『コロキウム』開設のお知らせとお誘い

先般、私が所属しております一般財団法人情報法制研究所(JILIS)にて、政治と行政、アカデミアだけでなく、企業や個人も繋ぐ交流の場作りを目指して『コロキウム(談話会)』の立ち上げを発表しました。初回となる11月の会合は、京都大学教授にして弊所JILISの副理事長・曽我部真裕先生をお呼びして、主に「デジタル時代における情報空間と政府の関与の在り方」のテーマでご講演とパネルディスカッション、またそれに続く懇親会などを企画しております。(やまもといちろう)
続きを読む2024.10.30

健康寿命を大きく左右する決断

今週も東京にいます。多くの時間をクリニックで過ごしておりまして、そこでお目にかかる読者の方々からよくあるお話しに、年間でどれくらい健康に投資すればいいのかと言うご質問を頂戴します。これは各人の状態や目指すべきゴールによっても大きく変わるところですが、正直、この時代を生き抜くためには年収の10%程度を最低でも投資しなければ、心身ともに「正気」でいられないと考えています。(高城剛)
続きを読む2024.10.28

『最悪の結果』を前提に、物事を組み立てるべき解散総選挙終盤戦

俺たちが青春をかけている解散総選挙も終盤に差し掛かり、あと数日で泣いても笑ってもという状況になってきておりますが、幹事長・森山裕さんが「自公で過半数」という異様に低い勝敗ラインを敷いて盤石の居座りを狙ったにもかかわらず面倒くせえことになってきております。(やまもといちろう)
続きを読む2024.10.25

日本人は思ったより働かない?

今週は東京にいます。この夏に米国から日本へ長期滞在するため移住した友人知人たちと話すと、皆さん「なぜ、日本は休日ばかりなんだ?」とか、「日本人は思ったより働かない」と、多くの日本人の実感とは異なる見解を話します。(高城剛)
続きを読む2024.10.21

米国大統領選まで1ヵ月

今週は、テキサス州、コロラド州、オレゴン州各地を巡っています。先週まで滞在していたジャマイカとこれらの地域では、場所によっては気温が30度近く違います。特にコロラドは朝晩の冷え込みが相当厳しく、人間は前日との気温差が20度以上になると体に大きな負担がかかり、体温調節機能や循環器系、呼吸器系に影響を与え、健康上の問題を引き起こします。(高城剛)
続きを読む2024.10.14

サイケデリック・ルネッサンス

今週は、ジャマイカにいます。ここ数年取材を続けている「サイケデリック・ルネッサンス」最前線を追いかけ、ジャマイカへやってきました。(高城剛)
続きを読む2024.10.07

れいわ新選組大石あきこさんの懲罰動議とポピュリズム

どうも懲罰動議となって大騒ぎになっている本件ですが、単に行儀が悪いという話ではないレベルで問題視されているので補助線でも引いてみようかと思います。(やまもといちろう)
続きを読む2024.10.03

【告知】私の経営情報グループ『漆黒と灯火』がまもなく10周年に

開始後3カ月で滅ぶと思っていた私の経営情報グループ『漆黒と灯火』が、年末になんだかんだ10周年を迎えるということで… 当メルマガ『人間迷路』同様、思えば長くやってますね。これも普段より私を支えてくださる読者や会員の皆さまと会を運営してくださる夜間飛行の皆さま、夜遅くまで仕事や会合でウロウロしていても文句も(あまり)言わず支えてくれる最愛の家内と子どもたち、そしてこういう地味な才能を授けて世に出してくださった神に深く感謝をしております。(やまもといちろう)
続きを読む2024.10.01

効果的な時差ぼけ解消法

今週は、ヘルシンキ、バロセロナ、ケルン、ロンドンと移動しています。例年地球を7〜8周回るような生活を続けていますが、今年は新しいヘルスケアサービスを立ち上げたこともありまして、年の前半は東京中心に多くの時間を日本で過ごしました。その反動もありまして、残り3ヶ月で地球3周を高速で廻らねばなりません。このような生活を送る上で最大の問題は、やはり時差ぼけです。(高城剛)
続きを読む2024.09.30

石破茂さん自由民主党の新総裁に選任、からのあれこれ

大変なことになりましたが、まずは石破茂さんが自由民主党総裁に選出されました。おめでとうございます。心より、深く祝福申し上げるとともに、首班指名ののちに総理大臣に就任されることを踏まえて良い方向に日本を導いていただけることを、一国民として期待してやみません。(やまもといちろう)
続きを読む2024.09.27

先人の知恵と努力の結晶

今週は、福岡県柳川にいます。福岡県南西部に位置する柳川市は、「水の都」としてその名を知られてきました。町を縦横に巡る掘割は、江戸時代に治水と交通のために整備されたもので、総延長は約470キロメートルにも及び、今もなお人々の生活と文化を支え、独特の風情を醸し出しています。(高城剛)
続きを読む2024.09.23

ストレスを可視化しマネージメントする

今週も東京にいます。今までになかったパーソナル・ヘルスケアサービス「8weeks.ai」をスタートしてから、もうじき三ヶ月が経とうとしています。(高城剛)
続きを読む2024.09.16

健康と自然のリズム

今週も東京にいます。日本全国不安定な天気が続きますが、先週もお伝えしましたように、日本の農業暦や伝統的な生活文化において「二百十日」(本年は8月31日)や「二百二十日」(本年は9月11日)は、特別な意味を持つ日として古くから知られています。(高城剛)
続きを読む2024.09.09

自分の健康は自分でマネージメントする時代

今週も東京にいます。いよいよ9月2日(月)午前10時から、8weeks.ai第2次募集がはじまるため、準備に余念がない日々を過ごしています。8weeks.aiは、血液検査や便検査を含む100項目に渡る個々のバイオマーカーを基にし、パーソナライズされた医療プログラムを提供するサービスで、血管年齢や副腎疲労と相関関係が高い握力などの測定も行い、専任の「医師やスペシャリスト」が、すべてのテスト結果とデータを基に、食事や環境の悪化で不調をきたす現代人が短期間で効果的に健康を改善できるように設計しました。(高城剛)
続きを読む2024.09.02

ノーヘル『電動キックボード』をどう扱うべきか

電動キックボードについては当たり前のことですが利用者のモラルや交通安全意識についてうまく啓蒙が進まなければ、ノーヘルで安価な移動手段として普及しすぎて事故多発となり全面的に差し止めになる事案が出てもおかしくありません。これはイノベーションに対する阻害なのではなく、安全管理について詰め切れていない事業に対して公共側が如何に適切にNOというかという別の文脈の問題になりますから、注意が必要です。(やまもといちろう)
続きを読む2024.09.01

『デジタル時代における表現の自由と知的財産』開催にあたり

そろそろプラットフォーム事業者とコンテンツ業界および消費者保護は真面目に取り組むべき分野として温度感が上がってきているように思っておりまして、今回のメルマガでもインシデントとして「2. 各国政府とビッグテックの諍いの行方やいかに」にて解説している通り政府が国民の生活を守るためにデジタルサービスとしてのプラットフォーム事業者に対し適切な形で管理していく必要があるのではないかという議論が今後も大きくなっていくことでしょう。(やまもといちろう)
続きを読む2024.09.01

「大阪でも維新支持急落」で第三極の未来に何を見るか

正直、大阪を含めた近畿方面の調査については私は素人で、いままで他の担当者が調べてくれた数字を観ながら「ほーーん」と言っているだけの立場だったのですが、いろいろあってこのクソ暑いところで新幹線に乗り漫遊してきました。(やまもといちろう)
続きを読む2024.08.31

人生は長い旅路

今週は東京にいます。去る8月18日に60歳になりました。冷静に考えてもいままでかなり無茶苦茶な日々を送ってきたと思いますが、この歳まで大きな事故も逮捕されることもなく生きてこられたのは、なぜだろうかと、ふと考えることがあります。(高城剛)
続きを読む2024.08.26

お盆とスターウォーズ

今週は東京にいます。久しぶりに日本のお盆を過ごしていますが、海外から来た友人たちは「お盆」など露知らず、夏休みの真っ只中のこの時期に日本へ遊びに来て、日々街から人が減って行く様子に驚きます。なかには「もうじき地震が来るから避難しはじめているのか!?」と慌てふためく人もおり、都度説明を求められていますが、「お盆」がなかなか伝わりません。(高城剛)
続きを読む2024.08.19

ニューノーマル化する夏の猛暑

今週は栃木県佐野市にいます。先週41度と史上最高気温を叩き出したこの地域一帯は、内陸性気候、フェーン現象、都市化などの影響から、この5〜6年は年々気温が高まり、毎年8月になると近隣の熊谷や桐生などと共に最高値を更新しています。これからどこまで暑くなるか分かりませんが、ここまで暑いと個人的には米国のデスバレーを思い出さずにはいられません。(高城剛)
続きを読む2024.08.12

全てを飲み込む神仏習合こそが日本の本質

今週は、東京にいます。夏休みとも言うこともありまして、海外から多くの友人たちが東京を訪れ各地を案内していますが、皆さん日本の神道をなかなか理解できないんだと、毎夜のように痛感しています。(高城剛)
続きを読む2024.08.05

俺たちの立憲民主党、政権奪取狙って向かう「中道化」への険しい道のり

私のクライアントであるコンサルティング会社から急に言われて、突然変な研修会みたいなのに行ってきました。メルマガに書いてくれというので、そんなら書きますよということで記すわけですが… なんかこう、野党陣営の皆さんと時間をかけて話し合うということがこんなにも苦行だったというのはどうなのよという感慨も含めて読者の皆さんに共感の嵐を湧き起こしたいと思っております。(やまもといちろう)
続きを読む2024.08.01

総裁選とかイベントとかいろいろあるけど粛々と進めて参る感じの告知と考え

当メルマガ『人間迷路』も謎に読者の方が増えてきた一方、人気コーナーというか定常化してしまって久しい「3. 迷子問答」の読者質問が多くなり、なるだけ頂戴した質問はすべてメルマガ内で回答したいと思いながらも、お待たせしているのが一年を超える質問が出てきてしまいました。溜まり過ぎですね、すみません。(やまもといちろう)
続きを読む2024.07.30

世の中は「陰謀論に流されない百田尚樹」を求めている

タイトルからして灼熱の氷みたいな矛盾をはらんでいますが、私がここしばらく選挙調査実務などながらく担当させていただく中でずっと思っていたのが、有権者の「既存政党への不信感」です。極めつけは蓮舫さんが無名の石丸伸二さんにまくられて3位転落だったんですが、これにはふたつの側面があって、立憲共産党的な標榜リベラルの凋落と、自由民主党や立憲民主党のような既存政党離れが有権者の中で進んでいっているという現象は見て取れます。(やまもといちろう)
続きを読む2024.07.29

感性のグローバリゼーションが日本で起きるのはいつか

今週はロンドンにいます。今年もロンドンで「CanJam」が開催され、オーディオ愛好家や業界の専門家たちが集結しました。毎年パークプラザ・ウェストミンスター・ブリッジで行われるこのイベントは、主にヘッドフォンの最新技術を一堂に集めた展示会で、未完成のプロトタイプが数多く出品されています。(高城剛)
続きを読む2024.07.29

AIと再生医療

今週も東京にいます。パーソナルヘルスケアサービス「8weeks.ai」を立ち上げたこともありまして、今年は東京で多くの時間を過ごして読者の皆様にお会いしておりますが、この機会に自分の健康状態もさらなるバージョンアップしようと思い、年初から様々な人体実験を半年ほど続けております。(高城剛)
続きを読む2024.07.22

気候変動にまつわる不都合な真実

今週は東京にいます。夏の早朝のランはこの上なく爽快で、さわやかな1日の好スタートに最適です、と言いたいところですが、朝5時過ぎに走り出しても驚くほど湿度が高く、とても快適とは言えません。東京は気候変動真っ只中にあると感じますが、実はいまだにCO2が温暖化を促進しているという科学的根拠は極めて希薄です。(高城剛)
続きを読む2024.07.15

観光客依存に陥りつつある日本各地の地方都市の行き着く先

今週は札幌にいます。この時期の北海道は、梅雨の悪天候に悩まされることもなく、また猛暑に苦しむこともない、大変過ごしやすい季節です。現在、札幌はニセコや美瑛などの北海道観光の玄関口として多くの観光客が訪れ、心地よい夏休みも雪を楽しめる冬休みも、交通機関や宿泊施設が大混雑するオーバーツーリズム状態にあります。(高城剛)
続きを読む2024.07.08

長崎県の政界汚職でハンターさんが巻き込まれた件

「ハンターさん、可哀想」の声もたくさん上がった鹿児島県警の事案からの流れで、やはり長崎県知事・大石賢吾さん周辺のネタは非常に騒がしくなってきており、本丸臭い記事も出ていました。長崎地検から事情聴取を受けた県議だけで10名以上というのはなかなか痺れるものがあります。(やまもといちろう)
続きを読む2024.07.02

音楽生成AI関連訴訟、Napster訴訟以上の規模と影響になりそう

音楽生成AIをめぐっていわゆる面倒くさいけど大事な訴訟に入るやつ筆頭とも言える裁判が始まりました。当然そうなりますよね、ということで「その教師データ群は合法ですか」から始まり、いかなる経路で似たような音楽を生成したんですかというところが司法判断されるとどうなるかが肝になってきます。(やまもといちろう)
続きを読む2024.06.26

空間コンピューティングの可能性

今週は東京にいます。ここ1〜2年で急速に進化した音声入力とApple Vision Proによる空間コンピューティングによって、僕の「執筆」や「クリエイティブ」スタイルは全く違う次元へと昇華しつつあります。このメールマガジンも、音声入力とApple Vision Proを使って書いておりまして、当初はカフェなどでApple Vision Proを装着するのに抵抗ありましたが、いまではすっかり周囲の奇異な目にも慣れ、歩行時にはiPhoneで音声入力。その後、店などに入ってApple Vision Proを装着するか、iPadで仕上げるようになりました。(高城剛)
続きを読む2024.06.24

【代表質問】山本氏の『ボク言いましたよね』の真髄を知りたい

まず、私が「ボク言いましたよね」というのは、対外的に「だから言ったじゃねえか」という話を蒸し返す際に頻出させるのもありますが、それ以上に、対内的・組織的な予防線を張る目的のほうが大きいです。(やまもといちろう)
続きを読む2024.06.20

「OP PICTURES+フェス2022」石川欣・髙原秀和 80年代デビューのピンク俊英たちが新しい時代に放つ爆弾!

今年もテアトル新宿で開催中であり、シネ・リーブル梅田でも開催が決定している「OP PICTURES+フェス2022」。ピンク映画のR15版の祭典である。(切通理作)
続きを読む2022.12.08

川上なな実さんインタビュー「自分を客観視し切らないと、コントロールできない」

川上なな実(旧芸名「川上奈々美」)さんは、いま映画の世界で、目が離せない俳優の1人だ。公開が待たれる新作『辻占恋慕』を筆者はTAMA映画祭でいち早く観たが、ここで川上さんは落ちぶれた芸能事務所を支える演歌歌手の役を演じている。桜並木の下、アカペラで歌うシーンは心に残る。このシーンはワンシーン、ワンカットだった。(切通理作)
続きを読む2022.02.01

夫婦ってなんなんだ、結婚ってなんなんだ

山嵜晋平監督のオリジナル企画を中野太が脚本化した本作『なん・なんだ』は、自分が思い描いていた人生のシナリオが、妻とも娘ともズレていたことがわかり、1人みんなから気持ちがはぐれて、焦り、もがく男の話であるとともに、1人の女性である妻そして娘の視点から、結婚とはなにか、恋愛とはなにか、家族とはなにかを問い直す物語でもある。今回は美智子役として、夫の下元史朗氏とともにダブル主演となった烏丸せつこさんにお話を伺った。(切通理作)
続きを読む2022.01.13

「愛する人にだけは見せたくない」顔を表現するということ

2010年8月21日に開館した兵庫・元町映画館の10周年を記念した作品「きょう、映画館に行かない?」が11月27日から公開されている。11人の映画監督が贈るオムニバス映画だが、これに、私・切通理作も『これから』で参戦した。作品公開に合わせて主演の可児正光さんにインタビューした記事をお送りする。(切通理作)
続きを読む2021.11.29

真の映画ファンが、ピンク映画にたどりつく入口! 高校生から観れる「OP PICTURES+フェス2021」がテアトル新宿で開催中

ピンク映画を60年以上作り続けてきた老舗である大蔵映画。いまでもオーピーピクチャーズとして現役で新作を送り出している。そして、従来の成人向け(R18+作品)とは別に、中学卒業相当の年齢である15歳以上からを対象としたR15+バージョンを製作し、「エロティックな世界観はそのままに、老若男女問わず楽しめるバラエティ豊かな作品を送る」というコンセプトのプロジェクト「OP PICTURES+」(オーピー ピクチャーズ プラス)を、2015年から毎年続けている。今年も「OP PICTURES+フェス2021」がテアトル新宿で11月5日から18日にかけて開催中。(切通理作)
続きを読む2021.11.08

何かに似ている映画とかじゃなくて、今じゃなきゃ出来ない、ここじゃなきゃ出来ない映画に出れる幸せ

映画『ねばぎば新世界』は、『ひとくず』の監督・主演で国際的に評価された上西雄大が、赤井英和主演で、大阪・西成を舞台に描いたアクション人情ドラマ。今回は主人公のヒロイン役として出演した<女優・有森也実>さんに時間の許す限りお話を伺った。(切通理作)
続きを読む2021.07.14

「芸能」こそが、暗黒の時代を乗り越えるための叡智であるーー感染症と演劇の未来

フクロウが暗闇で活動をするように、芸能もまた、暗黒の時代に目覚めるだろう。芸能は、危機的な状況を乗り越えてゆくための思考の源泉であり、身体知の坩堝である。新型コロナ禍はもちろんのこと、この先に起こるであろう、様々な困難を乗り越え、世界の均衡を真釣り合わす古代人の智慧なのだ。(武田梵声)
続きを読む2021.04.23

柊氏との往復書簡

前回の241号で「柊氏との往復書簡」の第一回目の書簡を私から柊氏にお送りしたのに応える形で、今回は柊氏からの第一信をお届けしたい。柊氏の文章は、予想はしていたが(そうでなければ柊氏を往復書簡という企画に誘ったりはしないわけだが)、予想を超える見事な文章である。この見事な柊氏の文章に対して、次回か次々回のメールマガジンには、私からの第二信を掲載したいと思う。(甲野善紀)
続きを読む2021.04.07

「こんな死に方もありますよ」と、そっと差し出す映画です ~『痛くない死に方』監督高橋伴明×出演下元史朗インタビュー

10万部ベストセラー『痛くない死に方』『痛い在宅医』の著者である長尾和宏は尼崎市の在宅医。氏の著書と経験をモチーフに高橋伴明監督が本作の脚本・監督を手掛けた。主人公は柄本佑演じる在宅医で、長尾氏をモデルにしたベテラン在宅医から薫陶を受け、成長していくプロセスも描かれる。映画の前半部で、凄絶な闘病の果てに死んでいく老患者を、高橋監督の初期作品から多くの映画で現場を共にしてきた下元史朗氏が演じている。今回はこのお2人に話を伺った。(切通理作)
続きを読む2021.02.22

「魔術」をアカデミックにひもとく ! ? 中世アラビア禁断の魔術書『ピカトリクス』の魅力

来たる2020年7月28日、占星術研究家の鏡リュウジ氏を聞き手に、アラビアの神秘思想研究の第一人者ライアナ・サイーフ博士を講師に迎え、この伝説の書物の魅力をさぐるオンライン講座(ZOOMウェビナーを使用)が行われます。(鏡リュウジ)
続きを読む2020.07.04

【対談】名越康文×平岩国泰 ほめればほめるほどやる気を失う子どもたち〜「放課後」だから気づけた、子どもの自己肯定感を伸ばす秘訣

名越 この本(『「自己肯定感」育成入門』)を今年の春に出されたということですが、なぜ「自己肯定感」というテーマを取り上げることになったんでしょう? 平岩 きっかけは15年前、アフタースクールの活動を始めた頃に、子どもに言われたある一言がありまして……。(名越康文)
続きを読む2019.08.05

中央線に「サブカルクソ女人生」の夢ひらく!? 映画『歌ってみた 恋してみた』 上埜すみれ×深琴対談

高円寺を舞台に、脳内妄想の強い「サブカルこじらせ女子」と、実像と虚像の間で揺れ動く「男の娘」との友情、そして男性ミュージシャンとの対立をミュージカル仕立てで描いた祝祭的な映画『歌ってみた 恋してみた』(西荻ミナミ監督作品)。主演の「サブカルこじらせ女子」を演じた上埜すみれと、中央線女子を象徴するような役を演じた深琴が、都内某所で対話した。(切通理作)
続きを読む2019.07.08

役の中に「人生」がある 俳優・石橋保さん(映画『カスリコ』主演)に訊く

昭和40年代の土佐を舞台に、“手本引き”という賭博にハマッて身上をつぶし、高知一の料理人から賭場の下働き「カスリコ」に転落した男の人生を描くモノクロ映画『カスリコ』。その主演の石橋保さんにインタビューする。(切通理作)
続きを読む2019.06.26

今村文昭さんに聞く「査読」をめぐる問題・前編

昨年(2018年)、ケンブリッジ大学の栄養疫学者、今村文昭さんのインタビュー記事をWebナショジオに掲載しました。なんと9回にわたる超巨編で、これは、前野ウルド浩太郎さんをモーリタニアに訪ねた時以来のものでした。中身の密度の濃さも、これまでの連載の中で屈指でしょう。それだけ書いたのに、触れたくて触れられなかった(インタビューで聞いたのに書けなかった)テーマがあります。「査読」についてです。(川端裕人)
続きを読む2019.05.12

「家族とはなんだって、全部背負う事ないんじゃない?」 〜子育てに苦しんだ人は必見! 映画『沈没家族 劇場版』

男女雇用機会均等法が施行されて十年目の1995年、シングルマザーの女性が、血のつながった家族にこだわらず、赤の他人が集まって一人の子を育てる共同保育・共同生活を実践。そんな環境で育った赤ちゃんが成長して映画監督となり、「沈没家族」と呼ばれたかつてのメンバーたち、そして母と父にあらためて向き合い、「家族とは何か」を浮き彫りにするドキュメンタリー。ライター・須々木ユミが、母親として、世間では通常形態である、「配偶者との家族で子どもを育ててきた」側から、本作『沈没家族』を照射した。(切通理作)
続きを読む2019.04.08

川端裕人×松本朱実さん 「動物園教育」をめぐる対談 第2回

川端:前回、今、動物園の現場で、2つのことが共感を得るし、また、質問を多く受けると聞きました。それを具体的に教えてください。1つ目は、「評価」でしたね。これは、教育プログラムを行ったとして、その評価を行うということですね? 松本:そうですね。どうやって評価をすればいいかと、よくご相談をうけます。(川端裕人)
続きを読む2019.04.06

川端裕人×松本朱実さん 「動物園教育」をめぐる対談 第1回

「動物園教育で子どもたちがアクティブに! 〜主体的な学びを支援する楽しい観察プログラム〜」という本が話題になっています。動物園は教育の場という認識は、多くの関係者が共有している「コンセンサス」だと思いますが、じゃあ、そこでなにをするの? なにができるの? というのが長年、暗中模索の状態だったのではないでしょうか。(川端裕人)
続きを読む2019.03.14

3月移動に地獄を見た話

4月から故郷宮崎で仕事をするためには、当然ながら3月中に引っ越しをしなければならない。新居はまたあとで決めるとして、3月は移動が集中する時期だ。まずは僕と娘1人だけの移動なので、単身パックに毛が生えたようなもので引っ越しできるんじゃないかということで、見積もりをとってみた。(小寺信良)
続きを読む2019.03.11

パワーは正義。USB Type-C PDで変わるモバイル

2015年発売のMacBook以降、Appleのノート型ではすべての端子がUSB Type-C(以下USB-C)になった。筆者が使っている2016年発売のMacBook Proでは、左右に2つずつ、合計4つのUSB-C端子がついたが、この段階でもまだ対応機器が少なかったため、そのメリットが十分に活かされずにいた。強いて上げれば、左右どっちからでも充電できるというぐらいだろうか。これがようやく最近になって、徐々にメリットが感じられるようになった。(小寺信良)
続きを読む2019.02.25

この冬は「ヒートショック」に注意

冬場になると日本では、「ヒートショック」と言われる現象が多数報告されている。これは寒暖差の激しいところに移動することで血圧が急変し、失神したり、心筋梗塞や脳梗塞に至る現象である。これには、日本家屋の構造が大きく影響しているようだ。(小寺信良)
続きを読む2019.02.11

川端裕人×オランウータン研究者久世濃子さん<ヒトに近くて遠い生き物、「オランウータン」を追いかけて>第3回

川端:この本を読むと、オランウータンの一生は、まだまだミステリアスだというのがよくわかります。 久世:そうそう、川端さんに「こんなにわからないことがあるんだ!」というコメントをいただいたんですけど、私としては「やっとここまで解明されました!」という感覚なんですよ(笑)。(川端裕人)
続きを読む2019.02.02

YASHICAブランドのスマホ向け高級レンズを試す

最近は展示会取材の写真は、ほぼiPhoneで撮影している。ただしiPhone一発では、ブースの全景といった広い絵が撮りづらい。そこで以前からスマホ用の広角レンズを色々と試してきた。今回は2年ぶりのCES取材という事もあり、いいレンズが欲しいなぁとネットを物色していたところ、YASHICAブランドでスマホ用レンズを出しているのが目にとまった。価格はAmazonで4,800円と、一般的なスマホ用レンズより飛び抜けている。この価格がただのブランド代だったイヤだなと思ったが、ものは試しと言うことで買ってみた。今回はこのレンズと、歴代使ってきたクリップレンズを比較してみたいと思う。(小寺信良)
続きを読む2019.01.28

川端裕人×オランウータン研究者久世濃子さん<ヒトに近くて遠い生き物、「オランウータン」を追いかけて>第2回

久世:ただ、ここ数十年を通してすでにサラワクに野生動物がいなくなってしまったというようなこともあって……。それは環境破壊に加えて、宗教的な事情もあるんです。もともとサバ州はイスラム教徒が多くて、サラワク州はキリスト教徒の人が多いんですけど。キリスト教って、イスラム教に比べると食べ物に関して厳しい戒律がない。イスラム教では食べられる動物が戒律で制限されているから、おのずと食用目的で野生動物が狩られることも少ないんですね。(川端裕人)
続きを読む2019.01.25

意外に簡単に見られる新4K放送。だが課題も…

12月1日より、BS/110度CSによる新4K放送がスタートした。右旋および左旋での放送となるが、NHKおよび在京民放キー局の放送は右旋なので、従来設備でも受信できる。ただし日本テレビの「BS日テレ」だけは来年9月1日からの放送開始なので、まだ見られない。一応筆者も仕事柄、4K放送の内容は把握しておきたいと思い、4Kチューナーを購入して受信してみた。今回は、既存設備で新4K放送を受信するまでのプロセスをご紹介しよう。(小寺信良)
続きを読む2019.01.07

使ってみたら便利だったDropbox「スマートシンク」

筆者は自宅で原稿を書くときはMac mini(2014)、外出先ではMacBook Pro(2016)という体勢で仕事をしてきた。だがMacOS Mojaveにアップデートしてからというもの、Mac miniのレスポンスが大幅に下がり、原稿を書くにも支障が出る遅さとなってしまった。まあちょっと様子を見るか、ということで、普段はカバンの中に入れっぱなしのMacBook Proを、自宅原稿書き用マシンと兼用にすることとなった。ストレージ容量は256GBだが、モバイルだからそれで済んでいたわけで、メインマシンともなると参照したいファイルが多く、これでは心もとない。しばらくはDropboxの同期フォルダを増やしたり減らしたりして調整してきたが、いつもストレージ容量を気にしながら仕事するのも精神衛生上よろしくないので、どうにか手段を考えることにした。(小寺信良)
続きを読む2018.12.17

川端裕人×オランウータン研究者・久世濃子さん<ヒトに近くて遠い生き物、「オランウータン」を追いかけて >第1回

—川端さんと久世さんをつないでいるテーマはやはり「オランウータン」「オランウータン研究」だと思うので、そのあたりを中心にお話を伺っていきたいのですが。 久世:川端さんと一緒にオランウータンを見に行ったのが2010年。それで、2016年に、川端さんがナショナルジオグラフィック日本版で記事にしてくださったんでしたね。(川端裕人)
続きを読む2018.12.11

準備なしに手が付けられる、ScanSnapの新作、「iX1500」

発売されてちょっと時間が経ってしまったが、PFUのドキュメントスキャナ、ScanSnap iX1500を試用する機会に恵まれた。本機は10月12日発売で、現在ネットでの実売は4万円半ばといったところである。今回10年ぶりに新作に触って、ほぼ別物になっていたことを確認できた。(小寺信良)
続きを読む2018.12.10

空想特撮ピンク映画『ピンク・ゾーン2 淫乱と円盤』 南梨央奈×佐倉絆×瀬戸すみれ×国沢実(監督)座談会

出演者である南梨央奈、佐倉絆、瀬戸すみれのお三方と、国沢実監督交えた座談会を、初号試写の直後に行ないました。司会は同作品の脚本担当者でもある私(切通理作)が務めたのですが、国沢監督が所用で参加が遅れたため、美人女優さんに囲まれてアガリッ放しの様子は、ご容赦頂ければと思います!(切通理作)
続きを読む2018.11.21

どうなる? 小中学校へのスマホ持ち込み

10月13日に毎日新聞が報じたところによると、大阪府教育委員会が、現在原則禁止となっている携帯電話やスマートフォンの持ち込みを、見直す方針を固めたという。小中学校への携帯電話持ち込み禁止は、2008年に当時の橋下徹知事が決めたもので、それをきっかけにこの動きは全国に拡がった。当時は安全のために子供に持たせたいという保護者と、学校に勉強以外の物を持ち込ませたくない学校側とが対立し、学校が文科省にお墨付きが欲しいとして、2009年に通知を出させたという経緯がある。この通知は今も生きていて、全国の公立小中学校が原則携帯電話やスマートフォンの持ち込みが禁止されているのは、これを根拠としている。(小寺信良)
続きを読む2018.11.12

PTAがベルマーク回収を辞められないわけ

筆者はシングルファーザーになって以来、学校のPTA活動には積極的に参加してきたほうであろう。本部役員こそやってないが、広報委員長や成人教育委員会副委員長などを歴任し、花壇の植え替えや校内清掃などのボランティアにもほぼ参加している。そんな中でも、やってない活動がある。ベルマーク集計だ。(小寺信良)
続きを読む2018.10.29

このイカが意外に便利、スマホ三脚「SQUIDDY」

ゴリラポッドという三脚をご存じだろうか。ミニ三脚の一種だが、三本の足が自在に曲がるようになっていて、どこにでも巻き付けてカメラを固定できるとして、もう10年ぐらい前から地道に人気のある商品である。こうした「フレキシブル三脚」とでも言うようなジャンルは、出始めこそ類似商品が出回ったものの、新しいコンセプトの製品はなかなか登場しなかった。それだけゴリラポッドは汎用性が高かったという事だろう。そんな中、「SQUIDDY(スクイディ)」は、まさに新コンセプトのフレキシブル三脚だと言える。(小寺信良)
続きを読む2018.10.22

「脳内の呪い」を断ち切るには

ぐるぐるといつも同じことを考えてしまう。 意味もないし、建設的でもなく、辛いので止めたいと思っていても止められず、気づくといつのまにかまた考えてしまっているーー。 そんな経験のある人は少なくないと思います。 最近気づいたのは、こうした「脳内の呪い」の構造は、心理学の「強化理論」を拡張することで説明可能だということです。(西條剛央)
続きを読む2018.09.19

「狭霧の彼方に」特別編 その3

釈徹宗先生に田口慎也氏を紹介した「狭霧の彼方に」特別編の連載第3回目(甲野善紀)
続きを読む2018.09.16

「狭霧の彼方に」特別編 その2

釈徹宗先生に田口慎也氏を紹介した「狭霧の彼方に」特別編の連載第2回目(甲野善紀)
続きを読む2018.09.14

「狭霧の彼方に」特別編 その1

今年(2018年)の5月31日、私は何年も前から考えていた「見合い」を一つ実現させた。「見合い」と言っても男女の出会いを世話したわけではない。浄土真宗の世界で近年その声名が高くなられている釈徹宗・如来寺住職と、私がこのメールマガジンで、かなり長い間往復書簡を行った田口慎也氏のお二人を是非引き合わせたいという企画がその「見合い」である。(甲野善紀)
続きを読む2018.09.12

ページのトップへ